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1ヶ月が過ぎ、この店舗のペースにもだいぶ慣れた。
アルバイトたちの顔と名前も憶え、冗談を言える仲になった人たちも出てきた。
他の店舗の忙しさや、この店との違いを話したりするとやっぱり驚かれる。
他の店舗は大変なんですね、と言われる度にこの店ではみんなの仕事を探すのが大変だよ、と返した。
この店舗のアルバイトは30人にも及ばないが、男性は5人だけであとは女性だった。
ちなみに年齢は15歳から50歳台までと幅広い。
男女とも素直な性格が多く助かっている。
たまにしか入らないのでレジ打ち以外ほとんど出来ないアルバイトもいるが、そうじゃない人たちは一通りの仕事も出来る。
アルバイトが同時に2人以上になるのは、週末を除いては、比較的混みやすい開店から13時までと、週末前に販促指示が出やすい木金の17時から閉店まで。
週末はさすがに三台稼働するレジや売場の補充、整理で忙しく暇がない。
木金の夕方以降も、最近は荷受けが金曜の朝に来るのでなんだかんだ忙しく過ぎる。
また月曜日は週末で売れた売場の補充や荒れた売場の整理、売場移動をするがほぼ月曜で終えられる。
特に暇だと感じるのは火水の午前中。
そして休み希望を出さなければ、高確率で自分は木金休みだった。おそらく店長が、やることの多い木金に、この店舗に慣れているもう一人の社員を配置するためにそうしているのだろう。
そう、この暇な火水をなんとか意味のある時間にすることが自分の悩みだった。
1ヶ月働き、自分が社員としてする報告系や事務仕事は内容、タイミングがわかった。
それからは時間を作り、一緒に働いているアルバイトとコミュニケーションを取り、これまでしていたことを聞き、大体のウィークリー業務を把握した。
日中のアルバイトは主婦ばかり、歳も比較的近い彼女らとは仕事以外にも話が合い、時には仕事に関係の無い話で盛り上がることもあった。
なんせ暇なのだ。
常にレジ打ちに備えて売場にいる1人と、品出しや指示を得るために倉庫スペースに出入りするもう1人。
平日午前中はほぼ3人の主婦が入れ替わりで入る。中でも特に明るくて元気な日高さんは、歳は10歳くらい下だが子供の歳が近いせいもあり、よく雑談をするようになった。
「そうですよね~売場のホコリ取りだってレジを気にしながら出来なくないしぃ、金曜の荷物も捌き終わってたらどうしようかぁ、てなりますよね」
「いや、本当にすみません…自分に仕事の引き出しがないばっかりに…暇ですよね… 」
「いえいえ、それは元々ですよぉ。前から皆さん言ってますし」
そのようだ。かといってレジに列が出来ればもう1台レジを開けなければならない。
自分が入ってもいいが、そうするとお客様からの問い合わせの電話に出ることが出来ない。
電話は稀だが鳴らないわけではないし。
「まぁでも三時間ですし、仕事を探しながらうろうろしてるので何かあったら言ってくださいね〜」
そう言ってたいして荒れることのない売場を巡回してくれる。
あまり誉められたことではないがお言葉に甘え、本社指示の店舗間移動の商品を集めて梱包する、が発生すると倉庫に呼び出しお願いをしたり、急遽始まる店内販促指示が来た時に対応してもらう、などイレギュラーな業務が発生した時に仕事を振っていた。
コメント
6件
最高に良い話ですね 今、アイコンを書いてくれる人を探しているのですが⋯⋯ 絵が下手でも受け付けております! 詳しくは私の作品を見てみてください✨️
いやあ、読んだ読んだ!第2話、すごく良かったわ。 1ヶ月経って店のペースに慣れてきた主人公が、暇な時間をどう埋めるか悩みながら、主婦パートの日高さんと雑談したり、イレギュラーな業務を任せたりするシーン、めっちゃリアルでしっくりきた。特に「仕事の引き出しがない」って悩むところ、社員あるあるだよなあ…。日常の積み重ねが丁寧に描かれてて、ほっこりした。このテンポ、好きだわ🔥