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白石さんの家から戻り、シャワーを浴びて一時間だけ眠った。
アラームの音で目を覚まし、ぼんやりと天井を見つめる。
──夢じゃないよな。
昨夜の記憶を頭の中で順番に再生してみる。
忘年会で酔っ払った白石さんを家に送り届けたこと。
そして、
「襲いました?」
「お、襲ってません!!」
清純派の彼女には似合わないやりとりの末、まさか……付き合うことに、なってしまった。
スマホを手に取ると、一件の通知が表示されていた。
『おはよー。春川さん、二日酔い大丈夫ですか?昨日はありがとう』
視界が一気に明るくなった。
彼女がいたのは、もう5年以上前だ。そんな僕に、他愛ないやり取りができる相手が出来るなんて。
『おはようございます。白石さんは体調大丈夫ですか?』
送信すると、数秒で既読がついた。
『うん、ありがとう!私は元気。春川さんはちゃんと寝れた?』
ちゃんと。その四文字を見た途端、昨夜の感触がフラッシュバックする。
密着した身体、無防備な寝顔、柔らかな感触。あれで「ちゃんと」寝られる男がいるのだろうか。
『はい。問題ないです』
……嘘だ。ほとんど眠れていないし、頭は鉛のように重い。それでも、心は満たされていた。