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mtp
「若井、好きです付き合ってください」
若井は息を吸って言った
「毎日懲りないなぁ、無理だってば」
「俺恋愛対象”女”だし」
今日で35回目の告白
最初は真剣に考えてくれたのに35回目となるとふざけてるって思われてしまって即断れる
「真剣なのに…」
「僕ほんとに若井のこと好きだよ、」
「…」
「…あっそ 」
「僕、絶対諦めないから!!」
「…勝手にすれば」
次の日
「若井!!今日も大好きだよ!!」
「へー…どこが」
「えぇ!?続けてくれるの!!」
「ありすぎて決まらない」
「でも1番はその大きい涙袋かな〜」
若井はゾッとしたような顔をして去っていった
告白を50回、60回と重ねていくうちに
僕と若井は打ち解けていった
75回目の告白
「ふふ笑若井好きだよ〜大好き」
「俺もだよ」
真剣な表情で言う若井に僕はきゅんとした
「え、ほんとに…」
遮るように
「うそだよ笑笑友達としてな」
といって僕の額を指で弾いた
「ふーん…もういいもん」
「僕、今告白されてる人いるしその人と付き合うもん!!!」
「なっ…それは…」
「ふふ笑うそだよー笑笑何言いかけたのー?笑」
イタズラに笑う
「ふふっ笑」
若井も釣られて笑った
80,90回目もいつもと変わらず断られ続けた
95回目から少し異変が起き始めた
「若井〜そろそろ付き合ってよ」
「んー笑笑」
若井の様子がおかしい
真剣に捉えてもらってないのかな…
99回目
「ねえ!!!!最近なんなの!!」
「嫌いになるよ!!!もう!!!」
「へー…きらいなんだ?」
僕の目を見て言う
「なれないけど…」
「で?なに?元貴」
ニヤニヤした顔でいう
くそ、!かっこいい
「付き合ってよ」
「じゃー保留で」
「え!?考えてくれるの!? 」
その日の帰りは何も喋れなかった
ついに100回目の告白
「若井…わかってると思うけどぼく、」
遮って若井が言う
「好きだよ、元貴」
「俺と付き合ってください」
「えっ!?!!え!?!え!!?」
「うそうそ!?ほんとに!?!?泣」
「若井は女の子が好きなんじゃないの?泣 」
「そうだけど」
「それ以上に元貴が魅力的だったからさ」
「うぅ、泣すき」
最近の変な様子はこの為だったのだ
それから僕たちは何回もデートを重ねた
そうしてあっという間に1年がたった
「うぅ、若井、体調悪いかも」
高校3年の冬大事な時期に体調を壊してしまった
まだ高校生なので同居はしてないがこうやって看病に来てくれる
将来一緒に住んだらこうなるのかなと思って頬が緩んだ
それを見て若井は僕のマスクを外して
僕の唇にそっとキスをした
初めてのキスは味なんてしなかったけど幸せで温かかった
-wki side-
元貴の体調が治って一緒に学校にいく
「集合場所どこだっけ?」
元貴からメールが来る
「いつものとこだよ笑」
「どこだっけ」
「まだ風邪ひいてる?笑」
メールを打つ自分の頬が緩むのがわかる
「仕方ない、迎えいくよ」
「ごめんねありがとう」
「よっ!!元貴」
「あ、おはよう」
「風邪大丈夫? 」
「うんおかげさまで」
「てか元貴、集合場所忘れるとかどうなってんの笑笑」
「まさか、迎えに来て欲しかったとか?」
元貴は一瞬考えた
「うん笑久々に一緒に行けるし早く会いたかったから」
「も〜かわいいな 」
※
「あれ、ない」
1時間目は数学だった
カバンに入れてたと思った教科書はなく代わりに雑誌が入っていた
幸い若井と違うクラスなので借りに言った
「元貴、まだ調子悪い?大丈夫? 」
「ちょっときついかも」
「帰ろっかな」
「えー、元貴が帰るなら俺も帰る」
「んーん、一人でいたいかもごめんね」
「そっか…じゃあね元貴」
「うん、ばいばい」
名前、呼ばれなかったな
名前、、なんだっけ
あの人の名前
たしかぼくの恋人で
とっても大切な人で
だれだっけ
僕は病院へ行った
最近流行りの”アレ”かもしれないという可能性を抱いて
医者から告げられた事は想像通りだった
「消恋病」
-恋に落ちるほど記憶が薄れ、最終的にはその恋愛の記憶が一切消えるというものだ
「じゃああの人はやっぱり僕の…」
元貴が学校に来なくなって2週間がたった
メールも返信が無い
心配だったが行方不明などでは無いと言われて詮索は出来なかった
次の日
元貴が学校を辞めたと先生から聞いた
「は…なんで、」
「なんでだよ」
俺は教室を飛び出して大雨の中元貴の家に向かった
玄関のチャイムを鳴らす
「はーい」
元貴の声だ
一気に安堵して胸をなでおろした
玄関から出てきた元貴に縋るよに言った
「元貴、2週間も何処で何してたんだよ…泣」
「心配してたんだよ…泣」
「え…?えっーと…、?」
しばらくすると後ろから悲しそうな顔をした元貴のお母さんの顔が見えた
「お母さん…この人誰?お母さんの知り合い…?」
「え…?」
「何いってんの?泣俺だよ?若井滉斗だよ?」
「え?泣どういうこと?」
不思議そうな顔をした元貴を他所に
「滉斗くんとりあえず中に入って風邪引いちゃう」
と元貴のお母さんが言った
俺が落ち着いた頃に元貴のお母さんは元貴を部屋に戻して俺にこう言った
「元貴はね、消恋病なの」
「は…、?」
「そんなの…嘘だ」
「急に学校を辞めたのはごめんなさい」
「滉斗くんを悲しませたくなかったし…元々私たち引っ越そうと思ってたから」
何も言えなかった
だって元貴は俺のことが大好きで
俺よりも俺のことが好きで
「うぅっ…泣」
なんで…っ泣なんでだよ元貴
「お母さん…?」
「その人、なんで泣いてるの…?」
俺は情けない声で
「1年以上前から俺たち恋人だったんだよ」
「ねえ元貴思い出してよ」
震える元貴を見てハッとした
「ごめんなさい今日は帰ります」
「ううん、いつでも来てね引っ越すまではずっとここに居るから」
なんで元貴があんな病気に…
俺はもう元貴に会えない
会ったら辛くなるだけだから
4年後
あの時の傷が癒えて新しい彼女も出来たし
その彼女と今度結婚をする
ほんわかな犬のニュースをやっていて平和だなぁとか思いながら結婚式の打ち合わせに向かおうとテレビを消そうとした
-ニュース速報です
👩🏻💼「消恋病の治療法が見つかりました」
消恋病というワードがら何となく耳に入ってきた
👩🏻💼「まだ完全な記憶は…」
俺は一瞬固まったが俺はもう幸せなんだ
聞こえてないフリをしてテレビを切った
結婚式の打ち出せをして4ヶ月がたった
「うわーそろそろ結婚かぁ実感湧かないね」
「ほんとにね笑笑」
「あ、ごめん滉斗仕事入っちゃったから一人で進めてて><」
そう彼女から告げられた
彼女はバリバリのOLだ
忙しいのは理解している
「大丈夫だよ、行ってらっしゃい」
やーっと打ち合わせ終わったーーー!!
と思いやることも無いので一人でカフェに行くことにした
カフェに入ろうとしたら背後から声をかけられた
「え、若井…?若井だよね!? 」
振り返らなくてもわかるこの声は元貴だ
振り返るとあの時と変わらない元貴が居た
涙を堪えながら
「元貴…、久々だね」
「記憶、戻ったんだ」
「あーうん、わかんない事も多いんだけどね」
「でもなんで若井との記憶が無くなっちゃたんだろ…」
「若井と僕って高校で出会って1番仲が良い”親友”だったよね、?」
「消恋病って恋してる人になる病気だよね?もしかしたら僕、若井に恋してたのかもしれないね笑 」
言葉に詰まった
消恋病の治療で稀に起こるらしい副作用による
記憶改ざん
「本当にごめんね、記憶思い出してからずっと若井に会いたくて」
「僕、引っ越しちゃったから若井がどこにいるか分かんなくてさ…ずっと探してたんだ」
やっと会えた、と微笑む元貴が4年前と変わらなくて泣きそうになった
「話したいこと、いっぱいあるんだ」
「とりあえず中入らない?」
元貴は扉を開けて一緒にカフェに入った
「あのさ…さっきから思ってたんだけど…」
まずい、元貴に俺のおどおどした様子がバレたのかな
「若井、指!!!!!!結婚するの!?」
「あー、笑そうだよ」
苦しいけど笑顔を作って言う
「そーなんだ…良かった泣安心した泣」
ポロポロ涙を落としながら元貴が言う
「あはは…泣なんでだろ?」
「なんか、苦しいよ…泣」
あぁ、やっと幸せになれると思ったのに
まだ元貴の事が好きだなんて気づいてしまった
すきだよ、元貴
「でもお幸せにね…」
「僕はいつでも若井の”親友”だから」
涙で声を震わせながら元貴が言った
「ありがとう…」
元貴への気持ちを蓋にしまおう
時間が経てば忘れる
大丈夫
「幸せになるね」
大好きな”親友”にそう言われたのだから
「うん、大好きだよ 若井」
「おれもだよ」
苦しそうな笑顔で言う
101回目の僕の告白は1番苦くて悲しいものとなった
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最後まで読んでいただいてありがとうございます
こんな感じで短い小説を書いていきます🤲🏻
この話はside story上げるかもです
それと!!リクエスト欲しいです💧
どんなものでもいいのでお願いします‼️