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二次創作
自×表現あり
それでも良ければ
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« ガン »
いつものように強く叩いたアラーム
とうとう今日は壊れちゃった
今日も、学校行かなきゃ…か
「おはようございます」
お隣さんに、挨拶をしてみた
そうしたら、気分も晴れるかと思って
でも
無視されちゃったみたい
まぁいいか
今日も笑えますように
今日は、英語の単語テストがある
憂鬱だなぁ
そう思いながら、電車に乗り込む
電車の中で単語帳を見てたら、酔っちゃってちょっと吐きそうかも…
危ない、危ない
よし、ようやく単語テストが終わった
あとは隣の××くんと答案を交換して、丸付けをしなくちゃ
…あれ、××くん、合格点に届いてない
でも、追試は可哀想だから
丸にしといてあげよう
僕の答案が返ってきた
よかった、ギリギリ合格点
「猫になりたい…」
昼休み、友達の×××ちゃんに言ってみた
そしたら
『なれば?』
と言われた
「そういえば、最近よく黒猫さんを見かけるんだよね」
とっても可愛い黒猫さん
通学路にちょうどいてくれるんだよね
『黒猫は不幸の象徴で縁起が悪いよ』
そうなんだ…
なんだか、私とにているみたい
黒猫さんにはわるいけど、そう思っちゃった
昼休みが終わって、次の授業がもうすぐ始まりそう
でも、黒板はまだ消されてない
係だから、僕が消さないと
他の人にも手伝ってほしいな
そう思っても、
机の上に突っ伏している係の人や
友達と楽しそうに話している日直の人に
声を掛ける勇気なんてないから
一人で急いで消さないと
キーンコーンカーンコーン
あ、チャイムが鳴っちゃった
先生が入ってきて、みんなが席に着く
一人で慌てて黒板を消している僕に
『時間に余裕を持って行動しなさい』
先生はそう言って私を叱る
胸が苦しくて
悲しくなっちゃったけど
僕は、笑いながら
「すみません」
と言った
放課後、音楽室の若干旋律が狂ったピアノで
×組の人が、カノンを引く音が聞こえる
…やっぱり上手くないなぁ
楽譜をぎこちなくなぞっているような演奏
それを誇らしげに弾いている人も 周りに集まっておだてている人も気持ち悪い
こんなふうにはなりたくない
こんな演奏をさせられた、かわいそうなピアノさん
今度私がこっそり先生に旋律を整えてもらって、ショパンを弾いてあげたいな
あ、今日はもう家に帰らなきゃ
家に帰って、今日の授業の復習中
今こうしてペンを動かしている間にも、次の朝はだんだんと迫ってきている
明日もまた起きなきゃ
起きるために眠らなきゃ
もう夜の十一時
眠くなって、文字が汚くなっていく…
朝の七時前
アラームが鳴り響いてる
いつの間にか寝ちゃったみたい
体調が悪くなったらいいのに
そしたら、学校が休めるのに
最近は、すがるような気持ちで体温計を脇に挟めてるの
平熱を知らせる体温計
毎日普通に平熱で
まぁそうだよなぁ…
今日も学校休めないや
眩しい朝日とか
朝食の匂いとか
私を起こすお母さんの声とか
全部心地よかったはずなのに
いつからこんなに朝が怖くなったんだっけ
苦しくて
心が壊れそうで
それでも笑ってしまう僕を
誰か叱ってほしいの
でも
本当は、
逃げられないってわかってるの
救われないって わかってるの
だから…もう…
いっかな…?
朝日に怯えたり
手首に××してしまったり
ちょっとおかしな僕だけど
可哀想なんて言わないで
そんな事言われちゃったらさ
もっと辛くなっちゃうじゃん
今日は
そんな辛さを紛らわすために
初めて電車を一本逃してみた
なんか、斬新な気持ち
今から僕は、学校に行く
皆からしたら普通のことのはずなのに
僕は嫌で嫌で仕方ない
胸が苦しくて
辛くなっちゃってるけど
取り繕って、誤魔化すために、笑わなきゃね
笑えば、きっと気分も良くなるはずだから
「…散々だなぁ、なんかもう疲れちゃった」
眠たいな、眠たい…
ふと、ずーっと寝ていられる方法を思いついちゃった!
ちょっとだけ怖いけど
寝ることは大好きだから
次の電車が来る時に、得体のしれない何かが
僕をホームに押してくれる感覚がしたんだ…
「おやすみなさい」
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