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つうん@感謝しかない
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鈴が放った淡い銀色の光は、路地裏にいた者たちの意識を強制的に混濁させた。
ナチス、日帝、イタリア、ソ連、アメリカ、フランス、カナダ、そして中国。数多の兵火と膨大な犠牲を背負う「国家」たちが、まるで幼子のようにその場に崩れ落ち、深い眠りへと誘われていく。彼らの身体から漂っていた殺気や憎悪が、鈴の能力によって一時的に吸い出され、消えていった。
しかし、その光の波紋は、路地の入り口で静観していたイギリスにはわずかに届かなかった。
「……おや。予想外の抵抗だね。まさか、この程度の距離で……」
イギリスは眉をひそめ、薄い手袋をはめた指先で額を押さえた。彼だけは、かろうじて意識を保っていた。この狡猾な紳士は、常に最悪の事態を想定し、他国の動きを観察しながら、自らと戦場の間には常に安全な「距離」を置いていたのだ。
鈴は力を使った代償で、視界がかすみ、足元がおぼつかなくなっていた。限界だった。尻尾の先まで力が入りきらず、銀色の毛並みが力なく垂れ下がる。
「そんな……っ……皆様を、止めたかっただけなのに……」
「止める? いいや、君は自分から『餌』になったんだよ」
鈴が振り返る間もなく、背後から冷徹な声と、軍靴の足音が近づいた。イギリスだった。彼は眠りに落ちた他の国々を一瞥し、鼻で小さく笑うと、鈴の細い肩をしっかりと掴んだ。
「お見事だ。これほどの能力、使いようによっては歴史を裏側から塗り替えることもできるだろう。……さて、誰もいない今、君をどこへ連れて行こうか」
「放して……っ! 離してください……っ!」
鈴は抵抗しようとしたが、力尽きた彼女の身体には、もうナチスさえも圧倒したあのエネルギーは残っていなかった。イギリスは逃げる隙を与えず、手早く鈴の首元に用意していた麻酔薬のようなものを嗅がせた。
「安心したまえ。私はナチスのような粗野な真似はしない。君には、私の『執務室』でゆっくりと、歴史の裏側を覗いてもらうとしよう」
鈴の意識が急速に遠のいていく。銀色の耳が最後にかすかに動いたが、次の瞬間には力なくうなだれた。
イギリスは鈴を抱き上げると、まるで宝物でも扱うかのように、しかしその瞳には一切の情を宿さず、静かに路地裏を後にした。背後では、眠りに落ちた国家たちが、それぞれの悪夢の中でうなされながら、依然として沈黙を守り続けている。
連合国の頭脳である彼の手によって、鈴という「鍵」は、誰も知らない異国の地へと運ばれていった。彼女の銀色の髪が、戦火の灰に汚れた風になびき、路地裏からその姿が消えた。
コメント
1件
もう、第3話でここまで来るの!? 鈴ちゃんがすごい力を見せたのに、イギリスに捕まっちゃうなんて……😭💦 「お見事だ」って言われたのが逆に怖すぎるよ!あの狡猾なイギリスっぽさ、めっちゃ出ててゾッとした😱 鈴の声が「離してください…っ!」って必死なところ、胸がギュッてなった……早く助けてあげたいよ💔 次どうなるか、もう気になって仕方ない!続き楽しみにしてるね🌸