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「折角日本に来たのに…。」白人の男性がため息をつきながら正樹の隣に座った。
「マイケルさんじゃないですか。」
「正樹君じゃないか君も芝居を見に来たのかい?」お母さんがつかつかと近づいて「知り合いか?」と質問した。
「ええアメリカ人の学者さんですよ。」正樹は誇らしげに答えた。
「無事に神になることを祈るよ。」マイケルは団員達をなだめた。二人は旅館に向かい女将に奥の部屋を案内された。
「𝐟𝐚𝐧𝐭𝐚𝐬𝐭𝐢𝐜良い部屋だ。」
「僕も今日来たばかりなんです。」二人は付属のお茶を飲んだ。
「あんたこれうっ。」女将が誰に殴られバタリと倒れた。
「今バタッて音が聞こえたような。」
「見に行こう。」二人は廊下を駆けて台所に行くと血が流れていた。
「女将さん!」
「また殺人事件か…。」数分後尾崎が旅館に来た。
「とんだ災難だなお前ら。」
「休まれないですね。」マイケルは血がついた凶器を見つけた。
「此の写真立てで殴られたんだ。」
「あっ!鞠助さんと恵美子さんが写ってる。」尾崎はまた顎に手を当てた。
「女将はあの一座とどういう関係なんだろ?」
「もしかして親戚の叔母とか?」三人は頭を抱えた。
「女将さんは母の友人でしたまさか瑠美子さんまで殺されるなんて。」恵美子が裏口で佇んでいた。
「恵美子さん瑠美子さんとはどんな思い出が?」
「優しい方でした兄や私や一座の皆を愛してましたから。」
正樹は再び写真立てに目線を落とした。
「犯人は一方的にお母様や女将さんを恨んでいる人物かもしれません。」恵美子は正樹の言葉に目を見開いた。
「有り得ません。」と言い捨て走って行った。
「正樹君唐突過ぎないか。」マイケルは苦言した。
「恵美子は傷ついているんだぞ。」尾崎も続けて苦言した。
「すみませんでも僕はこの事件は絡み合っている気がするんです。」と反論した二人は顔を見合わせて次第に腑に落ちた。
「確かに鞠助恵美子の母親殺しそして女将殺しどちらも絡み合っているだからと言って無闇に被害者に言うのはいけ好かない。」尾崎は正樹を注意した。
正樹は頭を下げて部屋に戻った。