テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
初めから主ですみませんいつもチャットノベルを書いているのですがノベルの方も書いてみたいなと思い初めて書かせていただいてます。初めてなので全く上手くできないと思いますが軽い気持ちで見ていってください。
登場人物
主人公の女の子青葉夏希
幼なじみの男の子北澤奏斗
青葉夏希の姉青葉美玲
「お前は出来損ないだ」それが両親の口癖だった。
私には7つ歳が離れた姉が居た。勉強も運動もできておまけに顔も美人な私と真逆なような人。
周りからは劣化版、姉に全て持ってかれた、なんの取り柄もない、姉とは大違いなどと言われてきた。
そんなの自分が1番分かっているのに
奏斗はいつも私も守ってくれていた。 周りから何か言われれば「そんなことないよ」「夏希は可愛いよ」と慰めてくれていた私はそんな奏斗が今も昔も好きだ
「なぁお前いつになったら成績良くなるわけ?お姉ちゃんって弁護士なんだろ?なら妹のお前も頭いいはずだろ?」学校に行けばいつもこれだ姉と比べられ、私は下げられる。本当は学校にだって行きたくない。でも私は勉強が出来ないから休む資格なんてない。「おい、なんか言えよなぁ?」私には無視する事しかできない。何にもできないが言い返す事なんて許されない。
「お前ら懲りねぇな」そう言って目の前に現れたのは奏斗だった
「奏斗今日もありがとね助けてくれて」そう言うと彼は自慢げな顔をしていた。「まぁ夏希は俺がいねぇと何にもできないもんな 」とまた自慢げな顔をしていた。その言葉と表情に私は少し苦しくなった。
「夏希あんた少しは奏斗くんを見習ったら?奏斗くんは遊びに行ってるのにまた成績上位だってそれに比べてあんたは…あーあ奏斗くんが息子だったら良かったのにな」これもいつもの母の口癖だったそれを聞く度私は『生まれて来なければよかった』そう思ってしまう。
昔の両親は深く私を愛してくれていた。毎日笑顔で楽しくてとても幸せだった。でももうあの頃の2人の姿は面影すらも残っていない。何がそんなに母達を変えてしまったのか私には分からなかった。
「夏希大丈夫?」そう心配してくれるのは、大親友の小林遥だ。おそらくずっと悩んだ顔をしている私の心配をしてくれたのだろう「大丈夫だよ少し考え事してただけ」私は笑顔でそう答えた。「夏希が大丈夫ならいいんだけど…」彼女はまだ納得のいっていない表情でそう言った。
学校の帰り道いつものように奏斗と並んで歩いていた「なぁ、夏希俺彼女できた」私は何回も聞いたことのあるその言葉「また?」と笑顔で返答する。奏斗に彼女ができるのは初めてじゃない。でもいつもその報告を聞く度苦しくなってその彼女がすごく羨ましくなる。「あぁ、私って心まで綺麗じゃないのか」高ぶった感情が抑えきれず夏希の口から言葉が漏れる。
「私はあなたが好き昔からあなただけを見てきたなのにあなたは一度も私のことを見てはくれない一途な恋ほど自分が苦しくなるだけそれでも、苦しいって分かってても私はあなたを愛さずにはいられない」私は1人部屋で叫ぶ本当はあなたに届けたい思いを抑え込むため私はあなたの隣にいてもいい人間じゃないから
今日の帰り道は隣に誰もいない私一人だけ寂しいような安心するような複雑な気持ちだ
家に着くと玄関に見慣れない靴が置いてあった。部屋に行くと一人暮らしをしているはずの姉の姿があった私の方を見た姉は一言「少し話をしよう」と言った。私は自慢話をされるのか説教をされるのかと少し考えて私の体は小刻みに震えた。
だが、姉の口から出た言葉は想像とは違った。
「最近お母さんから夏希が勉強もしないテストの点も悪い美玲とは大違いって連絡が来るんだけど 」
少し息を整えて姉は言う「家でもそんな風に言われてるの?」その言葉に私は驚き少し固まってしまう本当の事を言おうと思った。でも、言葉に出すことが怖くなって咄嗟に「そんなことないよ」といい誤魔化した。姉は信じていない顔をしていた。当たり前だ私は嘘が下手だから。姉はこれ以上追求することはなく何かあれば連絡してそう言い残して颯爽と帰っていった。それを言う為だけに来てくれたのかと私は少し拍子抜けした。私はずっと姉は両親と一緒だと思っていたから。
姉が帰ってから1週間ほど経った頃から両親の態度はさらに酷くなった。姉に連絡を無視されているらしい。そのまま1ヶ月が過ぎようとした頃とうとう両親に手をあげられてしまった。「あんたなんか要らなかったお姉ちゃんさえいればよかったのよあんたは出来損ない」そう呟きながら私を殴る母は 少しやつれ殺気立った顔をしていた。
両親から手をあげられるようになってから2週間が経った頃私の心はもう限界だった
「私は出来損ないで頭も悪ければ運動もできない顔だって姉のように可愛くない!でも…でも!自分のやりたい事くらい自信を持ってやりたいってこうなりたいんだって言わせてよ!何も求めはしない!ただ私のやりたい事くらい好きにさせてよ!」
そう言い放ち私は家を飛び出した遥が待つ海へと無我夢中で走った。
その時の私の心にはもう死にたいという気持ちしか残っていなかった。
遥は相変わらず心配そうに私を見ていた。「遥…」そう小さな声で呟いた
「私生まれて来なければ良かったのかもしれない」その言葉を聞いた遥すごい剣幕で私を怒鳴りつけた「生まれてこなければ良かったなんて二度と言うな!あんたはいつも自分で自分を下に見るけどそんなことない!毎日必死に努力してたの私は知ってる今がどんなに苦しくても辛くても絶対に幸せになれる時が来るそのための道はある!絶対諦めるな死のうとするな生きていける道だけを走れ」
怒鳴っている遥の姿を初めて見た私のためにここまで言ってくれる人がいる私をしっかりと見てくれる人がいるそう考えると私の中から死にたいという気持ちは消えていた。
あれから3年が経った。あの後私は姉にすぐ連絡をした。遠くに住んでるにもかかわらず姉はすぐに迎えに来てくれた。両親は虐待の疑いで逮捕され今は姉と一緒に暮らしながら昔から憧れていた姉の背中を追いかけて弁護士になるための勉強をしている。私は今でも遥に感謝している。
あの言葉は今でも私の心に刻まれている。