テラーノベル
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午後の図書館
窓から差し込む柔らかな光が、濡れた机や本棚を静かに照らしている
翔太は机にノートを広げ、ペンを握ったまま文字を書き写していた
手話は少しだけ覚えたが、まだ簡単な表現しかできない。今日は、蓮との会話で試すチャンスだと思っていた
静かな足音
翔太は顔を上げると、蓮がそっと立っていた
高校の頃と変わらない穏やかな顔、しかし、どこか影を帯びている
翔太は簡単な手話を使って訊く
「元気?」
蓮は指先でゆっくりと返す
『うん……元気』
翔太はノートに書く
『元気だって』
蓮は小さく息を整え、かすかな声で言った
「翔太…..」
翔太は手を少し差し伸べ、蓮の手に触れる
「怖くない、俺がいる」
手話は簡単なジェスチャーで、ノートには同じ言葉を書く
『怖くない、俺がいるよ』
蓮は小さくうなずき、口を開いてもう一度声を出す
「…..だ、大好き」
翔太はノートに書きながら、手話でも返す
『大好きだよ、蓮』
沈黙の中、二人は手を重ねてじっと見つめ合う
簡単な手話と文字、そしてかすかな声。すべてが心を通わせる道具になった。
蓮が小さく笑い、指先で手話を作る
『…..翔太の家、行ってもいい?』
翔太は少し驚いたがすぐに笑顔になり、ノートに書く
『もちろん、来る?』
蓮は小さく頷き、かすかな声で囁く
「…..行きたい」
夕陽が机に差し込み、二つの影がそっと重なる
声も、簡単な手話も、全部が二人の心を繋いでいた
なんかどんどん下手になってるんですけどどういうことですか(?)
コメント
21件
元気か。よかった。 これが面白くないのなら、面白いとはなんなのだろう。
毎回こんなに続きが楽しみなの、優勝してる
・:*+.\(( °ω° ))/.:+