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ステージのランウェイ半ばくらいまで来ると、


「おめでとうございます!」


ふいに客席で見ていた社員さんの一人から、結婚式さながらの声がかけられ、それに続くようにあちこちから「おめでとうございます」との声が上がった。


さっき聞いたお話のように、社員さんたちが会社の代表である彼を心から慕っていることに改めて気づかされたけれど、まるで本番みたいな祝福ムードに包まれて照れが隠せないでいると、


「ああ、ありがとう」


彼が片手を挙げて応えて、「照れることはない。君は、私のただ一人のパートナーなのだから」と、耳元に密やかな声で告げた。


ランウェイの先まで歩いて来ると、熱っぽく火照った私の頬に、彼が手の甲でふっと触れた。


割れるような拍手が響く中、その音に紛れるように、


「幸せだよ」


彼が口にして、さらに熱くなる私の頬を、触れていた手でさらりと撫でた……。


ステージを退け、まだ興奮が冷めやらない、帰宅途中の車内で──


「今日は、本当にドキドキしちゃいました」


信号で止まったのを機に口を開くと、


「ドキドキしたのは、私も同じだよ」


と、彼から返された。


「でも蓮水さんは、もうステージにも慣れているから、そんなこともないのでは?」


問いかけに彼が緩く首を振って、私の横顔をじっと見つめると、


「君が隣にいるだけで、緊張が抑えられなくなるんだ」


微かなかすれ声で切なげに呟いて、


「おかしいかい? もう付き合うようになって随分と経つのに、今だに君がそばにいると思うと、胸の高鳴りが抑えられなくなってしまう」


私の髪に愛おしげに手の平でそっと触れた。


「おかしいだなんて……。そんな風に思ってもらえて、とても幸せです」


口にすると、応えるように仄かに赤らむ頬が片手に挟まれて、唇を掠めるようなキスが落ちた……。

ダンディー・ダーリン「年上の彼と、甘い恋を夢見て」

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