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…潜入調査1日目…
~G国の街中~
ゾム「栄えてるなぁ」
ゾム「そこら中で商人が走っとるし」
ゾム「流石、商業国やな~」
G国は俺らの国と同盟を結んでから発展が進んだ国で、今ではほとんどの国の品がここで買えてしまうほどに発展した商業国だ。
ゾム「ん?あそこの人集りなんやろ」
そこには、1つのチラシが貼っており、メイド募集と書かれていた。
ゾム「……▲家のメイド募集?」
ゾム「確か、▲家はG国の3大貴族やったはず…」
ゾム(このチャンス逃す手はない!)
ゾム(早速軍に連絡して、準備に取りかからな!)
…翌日…
~▲家~
–女装ゾム視点–
▲家当主「よくぞ集まったなメイド達よ」
▲家に潜入し、まず最初に現れたのは、長い口髭に、長い足、スレンダーでダンディな男だった。
▲家当主「私はこの家の当主であるユレイブ・カンデレーだ。」
▲家当主「これからお前達には面接を受けてもらう。」
▲家当主「終わり次第、またここに集まるように!」
ゾム(面接だけか…まあ、受かるやろ。)
俺は、実技もあれば絶対合格出来るのにと思いながら面接会場へ向かった。
~面接会場~
※声を高くして話しています。
試験官1「これより面接を始める。」
試験官1「貴方の名前は?」
ゾム(名前か…考えてへんかったな… ゾムーク、ゾミー………。)
ゾム「の、ノゾミです。」
試験官1「貴方の特技は?」
ゾム(暗殺とは言えへんしな…)
ゾム「さ、裁縫です。」
ゾム「よく、服のほつれを直したり、服を作ったりしてるので手先は器用な方だと思います。」
試験官2「あっあの、藍さん…」
試験官1「なんだ?」
ゴニョゴニョ……
試験官1「分かった」
試験官1「これにて、面接を終了する。」
ゾム(なんや?……もしかして男やってバレたんか!?)
試験官1「お前は合格だ。」
試験官1「エントランスで待ってろ」
ゾム「ありがとうございます!」
ゾム(ふぅ、良かったバレたんやないんか…)
ゾム(まずは第一関門は突破やな!)
ゾム(後はバレへんように馴染んでいって、情報聞き出せば)
ゾム(俺の仕事は終わりや!)
ゾム(帰ったらここで戦えない分、戦闘訓練したいなぁ)
~エントランス~
ゾム(……ん?)
ゾム(俺と数名しか集まっとらん)
ゾム(あんな簡単な面接やったのに落ちたんか…)
俺は少し不思議に思いつつ、綺麗に整列しているメイド達の一番後ろに立った。
しばらく経つと、奥からまた当主が登場して、話しを始める。
▲家当主「よく残ったな、おめでとう」
▲家当主「早速だが、君たちにはこのメイド長から説明を受けて、今日から働いて欲しい」
当主がそう言うと隣にいた銀髪の長い髪でフリフリのメイド服を着た女性が口を開いた。
メイド長「初めまして私がメイド長のアルバーンです。」
メイド長「ここで話していても無駄なので」
メイド長「貴方達には実際の現場を見学して学んでもらいます。」
メイド長「ついてきて下さい。」
説明中……
メイド長「以上が我々の業務よ」
ゾム(コイツ、自分より上の人がいないと当たり強くなるタイプなんやな…)
メイド長「はじめは1人7つずつ、こなしてもらうわ」
メイド長「表を配るから、各自の業務を確認して、持ち場につきなさい」
メイド達「「はい!」」
ゾム業務中………
ゾム「ふぅ…」
ゾム「疲れたぁ~~!」
ゾム「1つの廊下で1時間とか、この屋敷広過ぎんだろ!」
ゾム「全然マップ覚えられんわ」
ゾム「でも、これで最後の業務やな」
ゾム「残りは…ん?」
ゾム「第1王子の第2の個室?」
ゾム「なんやここ?聞いたこと無いな」
????「そこ!サボらないで!!」
ゾム「おわぁ!すみません!」
ゾム(危ねぇ…、咄嗟に高い声出て良かった~!)
ゾム(男だってばれるところだったぜ)
※1人の時以外は全部声高くしてると思って読んでください。←今更
ゾム「メイド長!」
メイド長「アラ、あなた第1王子の個室なのね、羨ましいわ」
ゾム「えっ?」
メイド長「案内するわ、ついてきなさい」
ゾム「はっ、はい…」
メイド長「ここが第1王子の個室よ」
メイド長「今日は第1王子が立ち入らない日だから入れるけど」
メイド長「普段は王子に呼ばれた人しか入れないの」
メイド長「この間なんて……私の方が王子に………」(ブツブツ……)
ゾム(なんやコイツ…)
ゾム「あの……」
メイド長「……ん”ん”っ、そっそれくらい特別な部屋だから丁寧に掃除しなさい」
ゾム「はい」
ゾム「失礼しま~す」
ギイイイ……
ゾム(第1王子ってどんな奴なんやろ?)
ゾム(あんま表に出てこんのよな…)
バタン…
ゾクゾクッ………!
ゾム「!?」
俺が部屋に入った瞬間、俺を一点に見つめる殺意が俺の身を震わせる。
ゾム(なんや!?誰かおるんか??)
ゾム(もしかして、第1王子か?)
その殺意を向ける相手に、恐る恐る顔を上げる…
ゾム「!!」
ゾム(なんで…コイツがおるんや?!)
俺の目の前には真っ黒なジャケットに、青いラインが入った高級そうな服を着る20代くらいの男性が座っていた。
そして、俺が見間違える筈がない、思い出したくもないアイツが俺の前に座っていた。
男「よお、お前が俺のメイド…」
男「いや、女装メイドと呼んだ方がいいか」
男は不適な笑みをみせる。
男「今日からお前の主人になるユタイズ・カンデレーだ。」
男「よろしく頼むぞ、ゾム」
ゾム「……っ」
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