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世界には二種類の存在がいる。
名前がある者。
名前が多すぎる者。
サイコパスは後者だった。
サイコパス。
サイコ。
キャンディケイン・サイコ。
ホリデースライサー。
You Some Cyko-tic Piece of Trash。
さあそこから出て行け。
斎光。
ローマジ。
その他百二十七種類。
なお本人も把握していない。
重要である。
なぜなら肩書きが多いキャラは強そうだからである。
そしてサイコは十九歳である。
しかし十九歳とは何か。
人類は長年十九歳について研究してきた。
十八歳の次であり二十歳の前。
つまり十九歳である。
だが十九歳学会には異論も存在する。
十九歳とは精神状態である派。
十九歳とは概念である派。
十九歳とは宇宙そのものである派。
現在も論争は続いている。
なお本編には関係ない。
そしてサイコには家族がいた。
キラー・レッドドックス。
リーパーレス・マギー。
ボウマスター・エリン。
シロ・スノウ。
DJファントム。
DJ X。
DJライト。
エリー。
ガチャ召喚士。
ルニ。
リリス。
その他多数。
なぜ多数なのか。
数えるのが面倒だからである。
しかしその一人一人にも壮大な物語がある。
例えばDJファントム。
だがDJファントムを語るには死神とは何かを語らねばならない。
死神とは死神である。
死神が死神たる理由は死神だからである。
これを死神論第一原則という。
死神学の基本である。
なお試験範囲。
そしてサイコは狂人だった。
正気だった。
狂人だった。
正気だった。
作品によって違う。
つまり量子力学的存在だった。
観測者によって状態が変わる。
シュレーディンガーのサイコである。
箱を開けるまで狂人か善人かわからない。
怖い。
非常に怖い。
だが本当に怖いのはここからだった。
クリスマス。
雪。
鐘。
サンタ。
トナカイ。
キャンディケイン。
そしてサイコ。
なぜか巨大結晶を切り始める。
切る。
切る。
ひたすら切る。
もっと切る。
異常なほど切る。
普通の人なら三回くらいで飽きる。
しかしサイコは違った。
十回。
百回。
千回。
一万回。
十万回。
百万回。
一千万回。
一億回。
研究者によって回数は違う。
だが切った。
とにかく切った。
切りすぎた。
結果。
キャンディ工場が喜んだ。
子供が喜んだ。
大人も喜んだ。
老人も喜んだ。
犬も喜んだ。
猫も喜んだ。
鳩も喜んだ。
経済が回った。
国家予算が改善した。
世界幸福度ランキングが上昇した。
宇宙文明会議でも議題になった。
「キャンディケインの未来について」
重要である。
極めて重要である。
たぶん。
そして同じ頃。
宇宙のどこか。
風が吹いていた。
おひげエイリアンである。
エイリアン。
ただのエイリアン。
本当に設定がない。
びっくりするほどない。
風属性。
以上。
終わり。
だが逆に考えてほしい。
設定がないということは。
設定が存在する可能性が無限にあるということである。
つまり。
おひげエイリアンは。
宇宙皇帝かもしれない。
伝説の剣士かもしれない。
魚屋かもしれない。
税理士かもしれない。
宇宙税理士かもしれない。
誰も知らない。
本人すら知らない。
そして炎の中。
ジョレが立っていた。
ジョレ。
魂の炎を語る男。
あなたの魂の炎は解き放たれることを懇願しています。
消させてください。
すごく意味深である。
絶対過去編がある。
絶対ラスボスと因縁がある。
絶対世界崩壊を経験している。
と思ったら設定がない。
一切ない。
本当にない。
びっくりするほどない。
魂の炎だけ置いて帰った。
何だったんだ。
そして光の果て。
女神。
世界の罪を終わらせるために生まれ変わった存在。
世界を浄化する者。
再誕の象徴。
救世主。
創世神。
終末装置。
宇宙の答え。
存在そのものが哲学。
しかし設定がない。
ないのである。
ないまま世界を救おうとしている。
勢いだけである。
そして影の時代。
独裁者ハツヤ。
法。
秩序。
腐敗。
試練。
審判。
影。
法律。
判決。
裁定。
執行。
監査。
監督。
管理。
統制。
規律。
規則。
ルール。
法典。
条例。
施行令。
細則。
通達。
ガイドライン。
マニュアル。
補足資料。
添付ファイル。
参考文献。
関連資料。
別紙。
別紙その二。
別紙その三。
別紙その四。
別紙その五。
なお本人はたぶん全部読んでいる。
怖い。
そして最後に。
DJリーク。
謎の存在。
実験の産物。
テストキャラクター。
ははは!!!
私は誰?
お前を滅ぼす!!!
なぜ私は作られたのか?
存在理由を探しながら襲ってくる。
哲学と暴力を同時に行う男。
恐ろしい。
極めて恐ろしい。
そして。
サイコ。
おひげエイリアン。
ジョレ。
女神。
独裁者ハツヤ。
DJリーク。
彼ら全員の運命が今。
交差する。
世界が揺れる。
宇宙が震える。
魂が燃える。
影が伸びる。
法が裁く。
キャンディが切られる。
エイリアンが存在する。
女神が再誕する。
DJリークが自分探しを始める。
全ての伏線が収束する。
全ての真実が明かされる。
そして――
しかし今回はそんな話と0.0000000000000000000000001%も関係ない。
サイコがコンビニで肉まんを買おうとしたら一円足りなくて棚に戻した話である。
サイコ
「キャンディケイン経済学なんだったんだよ!!!!!!!!」
おひげエイリアン
「俺は存在しただけじゃねえか!!!!!!!!」
ジョレ
「魂の炎どこ行った!!!!!!!!」
女神
「世界の罪を終わらせる予定だったんですが!!!!!!!!」
独裁者ハツヤ
「別紙その五まで読ませておいて肉まん!!!!!!!!」
DJリーク
「私は誰!?より先に肉まんが来るな!!!!!!!!」
DJファントム
「また関係ないのかよ!!!!!!!!」
ネオン
「一円やるから買えよ!!!!!!!!」
メルポ
「そのために宇宙規模の前振りしたの!?!?!?!?」
サイコ
「無駄が多すぎるだろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
そして肉まんは売り切れた。
コメント
1件
いやー、読み終わって笑いと呆れが同時に来ました(笑)。まず前振りのスケールがでかすぎる! 宇宙、神、哲学、法の細則まで並べて「関係ない」って、読者の期待を全力で裏切るスタイル、好きです。おひげエイリアンの設定のなさとか、DJリークの「私は誰?」とか、後で回収されるんですかね…されなくても面白いけど。サイコの「キャンディケイン経済学なんだったんだよ」には声出ました。こんな無駄な壮大さ、逆に天才的。続きが気になるやら呆れるやら(笑)。