TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

リビングでビールを飲み終えた美奈が、当然のように言った。

「来週には引越すから、部屋を見るわ。階段あっちね」

「えっ? 2階に上がるんですか?」


2階は、寝室や書斎などプライベートな場所だ。

他人に見られたくない。


「なに言ってるの? 住むんだから部屋を決めないと」

階段に向かう美奈が、振り返って言った。

「だし巻き、60点」


沙耶は言葉が出なかった。

美奈と翔太が食べ散らかした跡を見て、吐き気がした。

この片付けを私がするの? と思ったとき、


「わぁ~~い!」

2階から翔太の声が聞こえた。


沙耶が2階に上がると、翔太が寝室のベッドの上で飛び跳ねていた。

「やめて!」


翔太は止めない。

それどころか、美奈が大きな声を出した。

「翔太に指図しないで!」


「え?」

「ウチは自由にさせる方針なの。子供にとやかく言わないで」

「寝室から出てください」

「なんで? 翔太が気に入ってるんだから、いいじゃない」

「私が嫌なんです。ここは、」

「私の実家!」

美奈がニヤリと笑う。


飛び跳ねるのに飽きたのか、翔太は廊下に出た。

「私、この部屋にする」

「する、って?」

「アンタたち、寝室いる? だって、子供デキないんでしょ。

もう無理じゃない? ま、翔太が『跡取り』だからイイけど」


「僕、この部屋~~」

翔太が叫んでいるのは、沙耶が〈子供部屋にしよう〉と空けていた部屋だ。


「じゃあ、明日から荷物運ぶから」


沙耶が言い返そうとしたとき、恵子が帰宅した。

「みんな2階にいるのぉ? いいお肉 買ってきたわよ」


美奈は、食材の買物をLINNで恵子に頼んでいた。

(お義母さん、同居に賛成なの???)


美奈が、勝ち誇ったように言った。

「いい? この家は、私と息子と母と弟が住む家よ。

アンタだけが他人。嫌なら出て行ってね」


(そういうことか!)

美奈の真意が解った。


沙耶を追い出そうとしている。


出ていくまで嫌がらせは続くだろう。

この作品はいかがでしたか?

30

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚