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irxs
青桃♀さん
桃さん「」
青さん『』
「ん…」
目が覚めた。
スマホを確認すると、午前2時。
「暇な時間に起きちゃったなぁ…。」
「うーん…煙草でも吸いに行こ。」
ベランダに出た。
身体に悪い煙を吸い込む。
「はー…さむ…。」
流石にこの温度感でキャミと短パンで外に出るのは間違いだったかなあ、と思う。
何せ今は秋の深夜。
布団を被ってこようかとも考えたけど煙草吸うしな…と思ってやめた。
「ふー…。」
『もー、ないこ。ここにおったん?』
「あ、まろ。」
『まーたそんな薄い服で外に出て…。』
「うん」
『うんちゃうねん』
『身体に悪いしなー』
あたしに注意しつつもまろも結構薄着だし煙草吸おうとしてるじゃん。
何も話すことないしなー…。
あ、
「ねーまろ、シガーキスって知ってる?」
『ん?ああ、知っとるで。』
まろとあたしの煙草の先が触れて、じゅっと音がした。
『こういうやつやろ?』
「…ぁえ、」
『うお咥えたまま喋んなや、煙草落ちるやろ』
煙草を口から離す。
「いやいやいやだって吃驚するでしょ??!!」
「話題に出したことを急にされるとは思わないじゃん…。」
『えーいいやん。』
『俺はないこのそんな顔見れて嬉しいでー?』
「もー…。」
『んははーw』
でもこんな離れたのなんてキスとは言えないよね。
と思った途端あたしとまろの唇が触れた。
『?!』
「あ。」
まろが吃驚したような顔をして此方を見る。
「えへっ」
『はーーーッッ…。もうさあ…。』
「あーっ顔真っ赤w照れちゃってかわいー!w」
『お前なあ…。』
やば、ちょっと煽りすぎたかも…。
『この後どうなっても知らんで?』
「あ、あははー…」
「ま、まあまあまあ!まろさん!!お酒でも飲みません?!」
ワンチャン、ワンチャンいけるはず!!
まああたしお酒強くないし死ぬかもしんないけど。
『ないこから飲みの誘いは珍しいなあ、ええで。』
「っしゃッ」
明日…いや、今日か。腰が砕けることはなさそう…。安心。
こーいうときのまろ全く止まってくんないからなあ…。
「あーあったかー…。」
『そりゃそうやわな。あーんなうっすい格好で外出とったら寒いわ』
「まーねー…何飲む?なんかいつだか買ったカクテルいっぱいあるよ」
『これも身体に悪いなあw』
「あははwwそーだ、お酒お互いの選ぼうよ」
どれにしようかなー…?
『ないこは、これやな。”ピンクレディ”。』
「綺麗だね、あたしの色と同じ」
『カクテル言葉は、”いつも美しい”』
「口説きに来てる?」
『どうやろうなあ?』
「むー…。」
『俺はどれ?』
「えーっとねー…。」
「んー…よくあるけどシェリーとかかな」
正直あたしはカクテル言葉とか詳しく知らないので適当に選んだ。
まろごめん。
『へー…ふーん…?』
「なんでニヤニヤしてんの?」
『えーないこシェリーのカクテル言葉知らへんの?』
「知らないよー…」
『ふーん…』
なんなの??
「もったいぶらずに教えてくれない?」
『まあ教えたるわ。』
『”今夜は貴方に全てを捧げます”』
「はぁ?!!/」
ちょっと待ってそんな意味だったの?!
折角回避したと思ったのにッ!!
『ちょないこ、声でかいって』
「だだだだだだって!!!!」
『あーうるさいうるさい』
『まあ、今夜は付き合ってもらおか?』
こうなったら思いっきりするしかないよね?
「ん…っふ…」
『…っはぁ』
『苦いな、煙草の味がする』
「まぁそんなキスもいいんじゃない?」
身体に悪いものを摂ったからなんだけどね。
“まろはあたしとならなんでも好きでしょ?”
蠱惑的な表情を浮かべてないこが言う。
『煽りやがって…。』
「んー、でも、好きでしょ?」
『そりゃそうやけど。』
「ほらね」
「まろはあたしのこと大好きやもんね」
逆に彼女が好きやない彼氏なんておらんやろ?
“好きかって言われると、愛しとんなぁ。”
「よくもそんな平然とした態度でそんな恥ずかしいこと言えるね」
『えーじゃあないこは愛してないん?』
「いやもちろん…あいしてるんだけど…。」
『んはは真っ赤!かーわいー!』
「あーもう!!」
あー恥ずかしい!!
こんな愛してるとかよく言えるね?!
恥ずかしさでボフッと枕に顔を埋める。
『可愛いやーん…』
急に黙るな?
「なに…。」
『襲ってもいい?勃った。』
もうさー…。なんでそんなさらっと言うかなー?!!
「…さっきまで襲おうとしてたでしょ…。」
襲うならさっさとしてよ…
なぁんて言ったら多分止まらなくなっちゃうなあまろは。
『いい?』
「…いいんじゃない」
『へえ』
「もう、来るなら早く来てよ」
『止まらんと思うけど』
「もういい。もういい、だから、」
「気持ち良くしてよ」
カクテル言葉って色々な意味があって好きなんですよね。カクテルを知れるし。
お酒と煙草の話は大人っぽくて大好きです。