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 イノシシの肉を堪能し、俺もスコルも幸福感で満たされていた。これはしらばく動けそうにないや。


「今後はモンスターの討伐もして食糧確保だな」

「はい、広い無人島なので他のモンスターも生息していると思いますし、もしかしたら、ダンジョンもあるかもしれません」


 そうだ、ここは広大な無人島。誰も住んでいない未開の地。大きな山があるし、森もかなりの距離が広がっている。洞窟だってあるだろう。ならば、洞窟ダンジョンがあるはず。とはいえ、俺はダンジョンなんて一度も入ったことがない。けれど、本で得た知識が最低限あった。たまに暇つぶしに冒険者の心得を読んでおいて良かった。


「ダンジョンかぁ。やっぱり、一度探検してみるべきかな」

「ええ、もう少し開発が進んでからでも良いかと」

「そうだな、そうしよう」


 焦りは禁物。欲張って無理をしても危険なだけだ。ゆっくり確実に事を進めていく。ていうか、まだ生活基盤も整っていない状況だ。まずは普通の生活が送れるようにしないといけない。

 今の内に『状況』を確認しておこう。



[無人島][Lv.4]

[開発状況]

沼 Lv.1

小屋 Lv.1

湖 Lv.1

キャンプファイヤー Lv.1


[所持アイテム]

木材×120

石×76

土×47


[武器]

ゲイルチュール


[食料]

イノシシの肉(少量)

ラズベリー(少量)


 湖が完成し、キャンプファイヤーも設置したせいか、無人島のレベルが『4』にアップ。どうやら、設置が増えるとそのレベル分アップするようだな。小屋など建物自体のレベルも上げられるようだ。これは、木材とか、まだ使用できない『鉄』を使って強化するとレベルアップするようだな。


 そういえば『鉄』はなんで使用できないんだろう……? 不思議がっていると、天の声こと『ハヴァマール』の声が響いた。



『おほん。ラスティよ、頑張っているようだな。イノシシ討伐には驚かされたぞ』

「ハヴァマール、見ていたのか」

『うむ。余はいつでもお主の傍におる』


 ハヴァマールと話しているとスコルがギョッとしていた。


「あ、あのラスティさん! この声、なんです!?」

「スコルにも聞こえるのか」

「ええ、はっきりと! 女の子の声っぽいですけど」

「多分? いやぁ、いつも“声”だけだからさ、正体不明なんだよね」


これがマジだった。

なぜハヴァマールが俺を助けてくれるのか真意も分からないままだ。


『そうだった、挨拶が遅れた。聖女スコル、我が名はハヴァマール。この島とお前達と共におる』

「ハヴァマールさん……まさか他にも人がいたなんて!」

『いずれ会う事もあるかもしれない。その時はよろしく頼む』

「は、はい……」


 俺以外と久しぶりに会話したせいか、スコルはちょっとポワポワしていた。そういえば、ずっと二人きりだったな。この声の主、ハヴァマールもこっちに来ればいいのにな。


『ところで、ラスティよ。困っているのか』

『手っ取り早く強化したいと思ってな。鉄が使いたい。でも、何故か使用不可能なんだよな」

『当然だ。鉄を扱うには“ワークテーブル”が必要なのだ』


「ワークテーブル?」


 いったい、なんだそれは。

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