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「 No.1ホストと幼馴染」 ― ya × et
送信して数秒。
胸の奥で時計の針みたいに鼓動が刻む。
でも――
ピロンッ。
驚くほどすぐに、画面が明るくなる。
そこに映った文字は。
『……うん。私も会いたい。』
「っ……!」
喉が熱くなり、思わずスマホを強く握りしめる。
手の震えが止まらない。
あのえとさんが、ためらいもなくそう言ってくれた。
たった一行が、世界を全部変える。
すぐに指が動いた。
『明日、時間ある? 俺……待ってる。』
既読がつく。
またすぐに返事がくる。
『……じゃあ、明日。』
深夜のロッカー室で、ゆあんくんは小さく息を吐いた。
ほんの数分前まで、絶望で押しつぶされそうだったのに。
今は――心臓が、恋の音を高らかに鳴らしていた。
「……やっと、捕まえられる。」
静かな独り言が、鏡に跳ね返る。
その瞳には、プロの仮面ではなく、ひとりの男の決意が宿っていた。
コメント
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茉 夕 彡 の 作 品 見 る の が た の し み に な っ て ま す 🤭 💖