TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

真琴「、、、すこし考えさせて」

櫻太朗「ん、りょーかい!」


今断っておくべきだった。櫻太朗が自分のことをどう考えているか分からないが、きっと期待している。櫻太朗と中学の部活が同じだったことに喜んでしまった自分もいたが、それ以前の問題だ。もう一度、あの「地獄」を体験するくらいなら、

さっさと首吊って死んだ方がマジだと思う。


真琴(今は櫻太朗がいるから、簡単には死ねないだろうけど)


そんな調子で通学路を進んで行くと、すぐ目の前に学校が現れた。席は遠いが、放課後の教室で櫻太朗と一緒に勉強できるのが、毎日の楽しみだ。櫻太朗に分からないふりをして教えてもらうのが、癖になってしまっているが。

階段を上がり、教室の近くの廊下の立った。なぜかはわからないが、ここで少しだけ立ち話するのがルーティーンになっている。


櫻太朗「外も寒かったけど、廊下もだいぶ寒くなってきちゃったねー、僕寒いのそんなに好きじゃないや。」

真琴「同感、俺も寒いのはあんまり。すぐ体調崩すんだよ、頭も痛くなる」

櫻太朗「頭痛持ち?」

真琴「そんな感じだと思う。中学はこの時期休みがちだった」

櫻太朗「あらら、そりゃ大変だね、、、僕には想像できないくらい辛いんだろうな」


今は大丈夫だが、雨が降ったり、湿度が高かったり、低かったり、前日との気温差が激しかったりすると、頭の奥の方がガンガンする。正直、めちゃくちゃ辛い。頭をトンカチで殴られているのか、それとも新手の拷問か、と思うほどひどい時もあったが、基本的に痛み止めを飲んで4時間程度寝れば治る。ただ、担任に仮病を疑われた事もしばしばあった。


櫻太朗「話だいぶ変えるけどさ、なんでこの学校1年は後期まで部活ないんだろうね。”特別学習”とかいう祝日の埋め合わせ授業が代わりだし」

真琴「もうすぐ終わる事だけど、謎だよね。部活の負担を抑えたいとしても違う方法、絶対あったよね、これ」

櫻太朗「ほんと、謎な制度。上の人が生徒の意見も聞かずに勝手に決めたんだろうねー、っと時間結構ギリギリになっちゃってた」

真琴「ん、さっさと準備しないと」


やっぱり、櫻太朗と話すのは楽しい。どんな話題でも、どんな場所でも、櫻太朗が俺の目を見て話してくれるのは嬉しい。まるで独り占めしているようで、幸せになってしまう。

教室に入って朝の準備を終わらせてから、席に着いた。窓際の後ろから3番目の席。櫻太朗は右前の先の2つ隣。周りの友達と楽しそうに話している。少し、嫉妬してしまいそうだ。

今になって、また眠気が戻ってきた。少し伏せて目を瞑ろうか迷っていた時、前から声をかけられた。


友達?「おはよう。まこちゃん、今日やけに眠そうやね」

真琴「ん、あぁ、おはよ飛雅。何故か今ちょうど眠気が戻ってきたんだよ、昨日夜更かししたからだと思う」

飛雅「もしかして、もしかしてだけど、彼氏くんと、、、?」

真琴「んなわけねぇだろ。もしそうだったとして、誰だよ。相手」

飛雅「ん?櫻太朗くんちゃうの?よくお家に泊まりに行っとるが」

真琴「〜っほんとに頭沸いてる、お前」

飛雅「そんなこと言わんといてや、私にも人の心、というものがありますので」


神谷崎飛雅。中学校生活の3年間、違うクラスになったことがなかったが、加えて同じ高校に進み、クラスも同じになるという奇跡のような関係。お調子者のくせして頭はいいし、やけに自分に突っかかってくるが、嫌いではなかった。


真琴(そりゃ、ヤってみたいと思う気持ちもあるけどね、、、流石に手を出すのは、ね」

氷雅「今、えっちな事考えた?」

真琴「鳥獣戯画で興奮したお前じゃあるまいんだから、学校で考えるわけないだろ」

氷雅「えー、中学のとき怖い先輩に目つけられて、ボロボロになるまで殴られたのに、いい笑顔で煽った挙句、首絞められておっ勃てたマゾは誰だったかなぁ、そういえばあの後どうしたの?」

真琴「あー、そんな事もあったねー、あんまり覚えがないなー」

真琴(首絞め、最高だったよなぁ、櫻太朗にやられてみたいって思いもあるけど、、、)

氷雅「あっそぉ、面白ないわぁ」


コイツとはこんな感じの会話が大半だ。授業中は猫被りまくってるから面影もないが、先生が教室から出た瞬間、「今日の授業、本当に酷かった。あいつ、私の事なんだと思ってんだ。さっさと定年退職しろ、クソ老害」等、あまりにも口が悪い。それに加え、下ネタが大好き。実は年齢相応な性格だと分かったのは結構最近の事だった。

喋っているうちに時間が過ぎ、授業が始まろうとしていた。教室に先生が入り、声をかける。


先生「授業始めるぞー」


さっさと終わって欲しい気持ちと、終わらないで欲しい気持ちが両立していた。

早く学校が終わって欲しい、だけど、櫻太朗と離れたくない。

離れたくないから、同じ部活に入りたい、けど、吹奏楽部は入りたくない、というか入れない。自分がこれ以上吹奏楽に関わってしまえば、本当に死んでしまうのではないか、と思ってしまう。


真琴(あぁー、なんて言って断ろう、、、)






こんにちは、或いはこんばんは。少し間が開いたので、少し長めに書いてみました。誤字脱字がありそうだなぁ、などと思いながら作っていましたが、それに関しては余り気にしないでください。

話の内容に移りますが、新しい人物の名前を考えるのが余り得意ではなかったため、友達の名前や有名人の本名などをいじって作ってみました。神谷崎氷雅、かみやざきひゅうが、と読むのですが、自分の中でもお気に入りの名前です。ちょっとゴテゴテすぎる気もしましたが、その分、性格を捻くれ者にしているので、ある意味バランスが取れた人物になったと思います。結構好きです。

投稿は次回も遅いと思いますが、気長に待ってもらえると嬉しいです。

この作品はいかがでしたか?

24

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚