キジサバです。
いやほんとシリーズなかなかださなくてすんません。
ネタ切れというよりありすぎて一つにしぼるのが大変です。
というわけで休憩でこの話を作りました!
どぞ!
一人のホームレスな青年がゴミを漁っていた
「………今日はご飯なしか……」
子供の頃から親に育児放棄をされ、とうとう20で家から追い出された青年はひたすらそこらのゴミ捨て場から食べ物を集め、身体を清めるときは川や雨で身体を洗う、それが彼のルーティンだった
「仕方ない……寝て忘れよ……寝ればなんとかなるだろ」
積まれたゴミ袋の上に身体を預け、新聞紙を布団代わりにする
だが、やはりそれらだけでは寒さを凌げることはできない
「…………グスッ、ぅ…」
ほんらい、朝日に照らされた海のように輝くであるだろうとする瞳は黒く濁っている
まるで全ての希望を諦めたかのように
その目から一粒の雫が流れてきた
「ヒグッ、ウゥ、グスッ」
腹が飢えて泣いているのか、もしくは誰にも愛されない事への涙なのか
彼本人すらもわからない
「どうしておれ、生まれてきちゃったんだろ……」
親から無視され、小学校には入らせてもらったが中高には行かせてくれない
この世界のことも知らないし、どうやって生きていくのかすらもわからない
絶望まっしぐら
「………だれ…か….たす、け…て……」
『………おい』
誰かに呼ばれた気がしたが、幻聴だろうか?
重い瞼をなんとか開く
『…………………』
目の前の金髪で赤目な男がずっと青年を見つめている
「……?……だ…れ…?」
『…………………』
男は無言で少年の頭を撫でた
「…ぁ……んぅ…………」
男の手は暖かく、何処か安心する
「…………………」スゥスゥ
男の手に頭を擦り寄せながら眠りにつく
ゴミ捨て場には誰も居なくなっていた。
5年後
僕の名前は速水泰輝!
小林「速水〜!お前は暇だ〜!!俺と一緒この後ゲーセンに行くぞ〜!!」
速水「グヘェ!!!!アニチィ!!シヌ!チヌゥゥ!!!!」
今、小林の兄貴に首を絞められて三途の川を渡りかけている舎弟だ!!
矢部「飯豊、この後お前は暇だよな?矢部がセクシーにお前を稽古してやる」
青山「兄貴、俺も参加します!」
飯豊「いや二人相手はしぬぅぅ!!」
須永「今日何して遊ぼっかなあ〜」
野田「須永ぁ!!お前は遊んでばかりいないで仕事せんかぁぁ!!」
須永「ぎょええええええ!!!!らっきょになるうぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!」
今天羽組ではおやっさんをのぞき組員全員での会議が終わり今はみんながこの後の行動について考えていたところっす
工藤「お前らその辺にしとけ」
阿久津「よし、この後全員で焼肉にでも行くか、行けるやついるか?手を挙げてくれ」
焼肉!!✨
みんな手を挙げてる中一人だけ挙げていない人がいた
和中の兄貴である
和中「すみませんカシラ、俺はこの後すぐ帰らなければ行けなくて…」
阿久津「いいんだ、強制参加じゃないから謝らなくても大丈夫だぞ和中」
工藤「それにしても珍しいな和中が断るなんて」
カシラ達のいう通り、あの和中の兄貴がカシラからの誘いを断るなんて、余程のこと以外ありえないのである
和中「別の日なら行けましたが今日は外せない用事があるので」
野田「用事ってなんじゃ?まさか一人で任務に行くつもりか?」
和中「いえ、違います
この後妻と一緒に外食に行く予定なので」
ん?今とんでもない爆弾発言した?
カシラ「?????すまない和中、さっきなんて???」
和中「妻と外食に行きます」
須永「え?和中きゅん奥さんいたの?」
香月「あの、女性には優しいが決して結婚願望がなかった和中の兄貴が?」
青山「数々の嬢やカタギの女性を容赦なく振っていった和中の兄貴が??」
矢部「和中の兄貴……いつ結婚したのですか?」
和中「まだ決めてないが……そろそろお互いしたいなと考えている」
工藤「それを早く言え!!まだなんにも準備してねえよ!!」
南雲「ヒイィィィィィィィィん!!先を越された!!」
小林「和中の兄貴、エイプリルフールもうとっくに過ぎましたよ?追いエイプリルフール??」
永瀬「あの小林ですら困惑してる…和中くぅ〜んなんで奥さん紹介しないわけ〜?まずは挨拶でしょうが」
和中「合わせたいのは山々だが、まだ妻の姿を少し独占したいだけだ」
「「「あの和中(の兄貴)がデレた……だと⁈」」」
「それでは、妻が待っているのでお先に失礼します」
静かになった組員に野田の兄貴が指示を出す
野田「お前ら……
和中の嫁の姿を写真に収めろ」
「「「「「承知」」」」」
数日経過
野田「一向に情報が集まらあぁぁぁぁん!!」
ここ数日、色々と情報を探したが和中の兄貴の奥さんの写真が中々撮れない状況になっている
問題はそれだけじゃない
写真を取りに行かせてた兄貴達の様子がおかしい
江藤「あぱぁ⭐️٩( ᐛ )و」
喜多川「は?まって、どういう…は?」
米倉「??????????」
薮下「最近疲れてんのか?俺」
八隅「俺は何も見ていない俺は何も見ていない俺は何も見ていない俺は何も見ていない」
宅間「………………」ずっと考えている人のポーズをとっている
永瀬「何があってそうなったんだよ?!馴れ初めは?ていうかどんな状況でああなったんだよおかしいだろ?!」
矢部「落ち着け俺の中の矢部今までクールな自分を思い出せそうだその調子……ああ!!また頭の中に入ってきやがった!!」
冨樫「今手に持ってるこのぴこぴこハンマーで全ての記憶消す事が出来んかな」
青山「やってあげましょうか?(早まらないでください)」混乱
香月「落ち着いてくださいまし、言葉が変になってますわよ」混乱
南雲「もう、一周回ってエロく見えてきた」
北岡「落ち着いてください南雲の兄貴!!」
木の柱を揺さぶる(幻覚)
速水以外の舎弟「「「「3.14159…………」」」」
何があった?
写真撮りに行っただけでしたよね?なんですかのその見てはいけないものを見てしまったみたいな慌てぶりは!!全員気が狂っちゃってますよ!この後僕たち見に行くんですよ?怖過ぎますよ!!
野田「こいつらがこんなになるなんて相手一体何者なんだよ……」
須永「めっちゃスリル感じる〜♪」
小林「カメラめんどいからスマホで撮るわ」
速水「本当に何があったんでしょう?見るのが怖くなってきました…」
次は僕らだけど本当に大丈夫なのか?
確か他の組や拷問ソムリエ、殺し屋の皆さんも
久我「和中さんってもしかして好みのタイプが人外系だったりします?そして六車の兄貴がすごい顔してましたよ」
安蒜「おれ伊武の兄貴があんな顔するの初めて見ました……」
戸狩「お宅の剣豪さん凄い人を嫁にしましたな、てかあれ人として扱っていいんかいな?」
城戸「いやわかんない、もしかしたらエイリアンの類いかもしれへん」
伊集院「和中………ギャップのある男と言われてるがまさかあそこまでとは……」
流川「奥さんの動きめっちゃアクティブなんですけど、どうなってるですかあれ?!」
伍代「ごめん、流石の俺でもあの人の奥さんの情報引き出せない、いやむしろあまり関わっては行けない気がする」
瓜生「最近人外にハマってるの?極道の間で」
いらほんと何もんだよ相手
っと考えている間にいつのまにか和中の兄貴の家の前に到着してしまった
野田「速水、そのまま動画を撮り続けていろ」
速水「わかりました!」
須永「和中きゅんの奥さんめっちゃ気になるぅ!!」
小林「おっとり系?いや、意外とモデル系?」
待機して10分経過…玄関から和中の兄貴が出てきた
和中「じゃあ行ってくるぞ、怪しい人物を見かけたらすぐ連絡してくれ」
めっっっちゃ優しい声で誰かに話している、絶対奥さんに言ってますねこれ
和中の兄貴が扉を閉めたが、その後また扉が開いた
その扉から出てきたのは
鮫だった
鮫…
サメ……
和中「む?どうした?」
サメ「」クイクイ
和中「これ弁当か?俺のために?」
サメ「」コクコク
和中「ありがとう、愛している」
サメに口付けをする兄貴
和中「帰りにお土産を買ってくる、それまでいい子で待っていてくれ」
サメ「」コク
和中「行ってきます」
サメが和中の兄貴に手を振り、家に戻った
野田「」
須永「」
小林「」
速水「」
僕たちはその場を離れ近くの路地裏に入る
今みんなが思っている事を大声でだそう
野田「は?サメ?何故サメ??」
須永「え?今時のサメって歩けるの?てかあのサメ脚生えてなかった?」
小林「いやツッコむ所そこすか?もっと他にあるでしょ」
速水「え?和中の兄貴の奥さんサメなんすか?凄い意外ですね」
野田「いやあれは着ぐるみだ、もふもふしてた」
速水「なんだ〜じゃあ普通の人間ですね!」
「「「「それもそれでこえーよ!!」」」」
野田「あいつなんで自分の妻が着ぐるみを着ている事になんもつっこまねえんだよ!!??」
須永「和中きゅんもしかしたらあれが普通だと思ってるんじゃない?」
小林「いやいや流石の狂人でも普通おかしい事に気づくでしょ普通」
速水「まぁ家の中だからこそあの着ぐるみを着てるかも知れません。流石に外にはでn……」
サメ「」てくてくてくてく
普通に外歩いてる!!!!
野田「おいあの姿のまま外に出掛けてんぞ」
小林「散歩してるだけかもしれませんよ?」
須永「片手にエコバッグ持ってるよ、しかもエプロン着けてる」
速水「あのまま買い物に行くの?!」
サメを尾行してると
子供「わあ!サメさんだー!!」
子供2「可愛い!!」
子供3「きゃあー!」
子供達に囲まれていた
結構人気あるなあのサメ
子供「ねえねえ!いつものあれやってー!✨」
あれとは?
子供「おもしろーい!」
野田「子供の趣味についていけねえ…」
須永「よくトラウマにならないな💧」
その後も観察し
おばさん「あら和中さんとこの!ちょっと話聞いてよ〜」
JK「サメちゃーん♡今日も可愛い〜♡」
店員「いつもご利用いただきありがとうございます!また来てください!」
おっちゃん「お、ジョーちゃん相変わらずイカしてんな!ほれ野菜、持っていきなぁ!」
どうやら皆さん普通受け入れてるし可愛がっている、なんでもありだなあのサメさん…確かに愛嬌あって可愛いけど
小林「組員全員があの反応するが当たり前だな、俺ですらまだ混乱してる」
速水「和中の兄貴、何処であのサメさんと知り合ったんでしょう?」
野田「これ以上みたら頭がおかしくなる。サメが脚組みながらコーヒーブレイクしてるシーンを見るのはもうやめよう」
須永「さ、さんせーい…」
結局帰る事になりました。僕的にはもうちょっと見たかった
あれ?そういえばあのサメさん、口の中にファスナーありませんでした?
END
おまけ
和中「うむ、俺の作戦がうまくいったようで何よりだ」
兄貴達と舎弟達の事だ、俺の嫁に興味をもち探りに来ることなんざ想定内だ
和中「前々から準備した甲斐があった」
組員達に申し訳ないが俺はまだ嫁の顔と身体を独り占めしていたい
玄関の鍵を開け中に入る
和中「ただいま……………華太」
サメの着ぐるみを着た嫁がこちらに駆け寄ってくる
華太「おかえりなさい、旦那様」
和中「蒼一郎でいい、もう5年経つんだぞ」
華太「ごめんなさい、まだ恥ずかしくて」
そう言って頬に手をつける、うむ、俺の嫁はどんな姿でも愛らしい
華太「ご飯いっぱい作りました!おかわりもありますよ!」
和中「ありがとう、いつもすまないな」
華太「蒼一郎さん謝らないでください。これは俺からの少ないお礼です。これからはいっぱいお礼していくので楽しみにしててください!」
俺と華太が出会ったのは真冬のゴミ捨て場
任務を終え帰る途中、ゴミ袋の上で寝ている華太を見つけた、最初は保護するだけと思っていた
だが、警戒心を解こうと華太の頭を撫でた時、初対面にま関わらず俺の手に頭を擦り寄せてきたとき俺は固まってしまった
普通は警戒するのに無防備に甘えてくる姿に釘付けだった、俺に初恋なんて一生来ないと思っていたが、案外簡単に来てしまったものだ
俺はこの愛おしい存在を確かめたく、目の前の男を抱き寄せた。可憐すぎる身体、冷め切った身体だが生きるために息をする
幼い顔だ、白い肌、頬がふにふにする
気づいたら家に連れてきていた
これが俺と華太の馴れ初めだ、あの後、身体を洗い、服を着せベッドに寝かせたが……怖がる所がずっと目を輝せながら俺の部屋を観察してたな、あまりにも無防備がすぎる
俺じゃなく不審者が華太を拾っていたと思うと、今の幸せな生活が無いと思うと…ダメだ。考えただけでも限界だ
俺は相当、華太に惚れ込んでいるらしい
華太と一緒にキングサイズのベッドに潜り込む
華太「蒼一郎さん、ちょっと口の中のファスナー開けてみて?」
そう言われ、俺はサメの着ぐるみのファスナーを開けてみる。そこには
和中「?!なんだと」
華太「どうですか?気に入ってくれました?」
嫁の可憐な身体を強調させ、白い肌との対照的な黒い服
和中「嗚呼、
最高に可愛いぞ、華太♡」
作者でーす!
「剣豪の奥様は着ぐるみ」
ドラマ化決定(殴 嘘です言ってみたかっただけですごめんなさい
いやすんません、妖怪と他のやつもやりたいんですが少しだけ時間をくださいてへぺろり
和中の兄貴がかぶちゃんに甘々な所描きたかっただけなんよゆるちて
コメント
5件
兄貴達の反応想像出来るのおもろいし普通に「サメェ!?」って声出してしまった予想外すぎるw いやあの絵なんですか華太さんばり可愛いじゃないですか和中の兄貴とか顔好きすぎて部屋の中歩き回りましたありがとうございました🙏
めちゃくちゃ最高です!!!! 続きが見たいです!