TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

(ジリリリリ)

(ガチャ)

朝が来た。と言っても昨日はほとんど眠れなかった。あれは、夢じゃなかったよな。

(ピロン♪)

通知音に気づいて携帯を見ると、そこには彩夢からのメッセージが入っていた。そういえば昨日帰り際にメッセのIDを交換したんだった。

「夢じゃなかった。」

そうボヤきながら彩夢からのメッセージを確認する。

(おはよう和人!起きたら連絡頂戴!)

そもそも女の子かはメッセを貰うのは何年ぶりの経験が分からない。そんな僕が頭の回らない朝一でメッセを貰いどう返したらいいか既読をつけたまま分からないでいた。

(あ、既読ついた!おはよう!)

そのメッセを見て既読という機能があったことを思い出し、急いで返信を返す。

(おはよう!いい朝だね?)

いかにも慣れていない様なメッセの内容に自分でも何だかむず痒い気持ちになった。

(いい朝だね!今日も1日頑張ろうね!)

朝からこんないい気持ちになったのはいつぶりだろうか、こんなに幸せでいいのかと考えつつベットから起き上がりメッセを返す。

(うん!彩夢も頑張ってね!)

そう返信をし、鼻歌交じりに階段を駆け下りた。

「おはよ!」

「え、あ、おはよう?」

いつもより元気のある声にびっくりしたのか、母がびっくりした様子で尋ねてきた。

「なんかいい事でもあったの?」

その質問にどう答えるのか正直迷った。自分の事を今まで親にも話してこなかった。その癖いきなり彼女が出来ましたなんて楽しそうに報告していいものなのかと思った。

「んー、なんでもない!」

「嘘つけー!」

ニコリと笑いながら聞いてきた母はそれ以降追求することは無かったが、最後まで、本当は何かあったんだろと言いたげな顔でいた。

「お母さん今日早く出なきゃ行けないから、ご飯できてるからしっかり食べて学校いきなね!」

「はーい」

慌てて準備をする母を後に僕は顔を洗いに洗面台へ向かった。

「行ってきまーす」

「行ってらっしゃい」

顔を洗い終えリビングへ向かっていると家を出たはずの母が戻ってきた。

「和人!」

何事かと思い玄関へ駆けつけると、満面の笑みを浮かべた母が立っていた。

「良かったね!」

親というのは凄いものだ、時には自分でも気づいていないことさえ分かったよに意見や助言をくれる。そんなことを考えているとそこにもう母の姿は無かった。

「ありがとう。」

そうポツリと呟き、学校へ行く準備をし家を後にした。

君に尽くしていいですか?

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

12

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚