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残業になりました

せっかくの誕生日なのにごめんね

という🌸からのメッセージが,定時で終わった菊田のスマホに届いた.

「(とりあえず2人分の晩飯買って帰るか.)」

と雨の中帰路につく.

食事の用意もお風呂の用意も済ませて一服しているところに🌸から今から帰ると連絡がきた.

「ただいまー.」

「おかえり.雨ん中大変だったな.」

「いやほんと,風も強くて傘の意味ないわ.」

「タオル持ってくるな.」

「あ,これ冷蔵庫に.」

「おぉ,毎年ありがとな.」

ケーキが入った袋片手に菊田は急いでタオルを取りに.

「そういや,お風呂まだ入ってないの??」

「うん.🌸濡れてるから先入って??」

「一緒に入る??」

「入ろうかな.」

洗い終わったら呼ぶねと🌸は足早に浴室へ.

「今年も会社の人からプレゼント貰った??」

「うん,お菓子いっぱい貰った.しばらく🌸のおやつには事欠かないぞ. 」

「わーい.」

湯船に浸かりながらそんな話をして,空腹に耐えれず一緒に上がる.

「杢太郎さんの誕生日なのに,何から何までごめんね.」

「こちらこそ.お惣菜ばっかだけどもうすぐできるよ.」

「このミールキットずっと気になってたんだよね.」

ワインをグラスに注いで.

「杢太郎さん,お誕生日おめでとう.」

「ありがとう.」

「毎年イケメン度が増して.」

「惚れなおした??」

「惚れなおすもなにも,ずっと首ったけですけど??」

こんな会話,2人きりだからできること.

「あとでお菓子見せて.」

「いいよ.」

食後の片付けはイチャイチャしながら.

「デザートは🌸でいいか.」

「やめろそんなベタなセクハラ.私はケーキが食べたいんだー.」

と華麗にかわして冷蔵庫からケーキの箱を出す.

「コーヒー淹れるわ.」

菊田は愉しげにコーヒーマシンのスイッチを入れた.

「へぇー,高級スイーツだらけ.杢太郎さんモテモテぇー.」

「前にお菓子以外のもの持ってくる人いてさ.」

「それ明らか狙ってるじゃん.」

「でも🌸がいるから断った.」

「きゃー,それ聞けて嬉しい.」

🌸はケーキとお菓子をたいらげた.

さて….

「スイーツは別腹って言うだろ??」

「…しょうがないな.」

唇を尖らす🌸.しかし足は寝室へ.

「今まで杢太郎さんが色々してくれたから….」

🌸は服を全部脱ぎ捨てて菊田の上に跨がる.

「期待していいかい??」

「んー,ちょっとだけ.」

「今さら恥ずかしがるなって.」

待ちきれない菊田は🌸の唇を奪った.


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