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元貴side
何を試しても、若井が笑顔になることはなかった。
『みて!綺麗なお花!』
「そうだね」
何を試しても笑顔にできない。僕は無能なのかな。
「ぐすっ、なんで、お前が先に、」
『若井、? 』
「ぁ、なんでもない、」
『あっ、いっちゃった』
悲しまないでよ。そんなに泣かないで。
僕にもはなしてよ。独りで抱え込まないで。
『ぁ、制限時間、もうすぐか、』
僕にはわかるんだ。いつ、消えるか。もう灯りは弱まる一方で別れも近づく存在なんだ。
この光が、なくなってしまったら、僕はもう、若井とは二度と会えないから。
云えることは言っておこう。
『ねぇ、若井〜』
「なに?」
『若井は恋人とかつくらないの?』
「恋人、、、」
『若井?』
「あぁ、いや、特につくろうとは思わないかな」
何故か若井が今、俯いたように見えたんだ。あれ、僕の灯火、今ひかった、?
気のせいか、
気のせいじゃなかったみたい、何かが動いてる。もう、ばいばいみたい。
ある時、君は言ったんだ。
「元貴、俺、恋人できたよ。」
「まあ、男なんだけどさ」
「いつか、元貴にも、紹介したくて」
『あー、そうなんだ!おめでと!』
「りょうちゃんって言うんだけどさー優しくて、かわいいんだよ」
そうやって、大切で大事なものをみるかのような目をしている若井。そんなに、いいんだ。
やっと、笑ってくれた。
最初から僕はいらなかったのかな。
火が揺らいでいる。もうすぐ、消える。
僕にはもう、時間がないようだ、
ねぇ、若井。気づいてよ。
僕のこと、思い出してよ。
コメント
1件
読了しました…。 灯火が消える瞬間が、もう本当に切なくて。 「最初から僕はいらなかったのかな」っていう元貴くんの胸の内が刺さる。若井くんがやっと笑ったのに、それが自分じゃない理由だっていうのが、また辛いね。 最後の「僕のこと、思い出してよ」っていう願いが、光が消える直前の揺らぎと重なって、心にじんわり染みました。まだ2話でもう泣きそうだよ…🤍