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ーー第2話:パン地獄ーー
そして翌日
完璧な死神になるために何でも屋になった俺は今
死にかけている
どういう事か判らないと思うが、簡単に説明すると
今ブレンディが誤って入れた塩モリモリパンを食っているのである
因みに社長は1枚食べてリタイアした
ブレンディは何故かフツーに食べている
何でや
元殺し屋の社長がリタイアするほど…一体どのくらい入れたのだろうか
「な、なあ、ブレンディさん」
「はい?」
敬語で返された
今までタメ口な奴ばっかだったから、なんか新鮮である
「どのくらい塩入れた?」
「…たくさん…」
視線を横にずらし、塩の入った容器を見つめる
半分くらい無くなっている
相当やりやがった
これは天然と言えるのか?と思いながら黙々と食べる
トイレから帰ってきたミハイルがこの状況を見てフリーズする
お茶や水をがぶ飲みしている大石や社長、草薙
黙々とパンを食べる俺とブレンディ
そりゃフリーズするに違いない
修行がどーとか言っている場合ではないようだ
そんな時チャイムが鳴る
社長がドアを開け、依頼人を案内する
狼の頭をした依頼人
都市伝説・狼男って奴か
依頼人が口を開き、語る
「実は…新しいパンの新作が全く売れなくて…」
いやここ(何でも屋)案件じゃねえだろ
「なるほど…判りました」
え?受けるの?社長この依頼受けるの?え?
立ち上がり社長は依頼に行くメンバーをササッと決めた
メンバーは俺、草薙、大石
社長は車に俺達と依頼人を乗せ、行く
ーーーー
1時間暗い近く車に揺られついた
落ち着いた雰囲気のパン屋につき、厨房に案内される
オーブン、パン粉の保存、ガラスケースに入れられているパン
何処にでもありそうなパン屋である
依頼人の狼男は社長と話しながら歩く
草薙と大石だけは何かに警戒しているように表情が険しい
狼男の依頼人は足を止め、懐に手を伸ばす
懐から手を出す
懐に握られた物が少しだけ見えた
拳銃
まさか、暗殺者か!?
狼男は即座に拳銃を社長の頭に突き付ける
社長は動じず、無言で斧を取り出して狼男の首に突き付ける
狼男がトリガーを引くより早く社長はかがんでパンチを食らわせた
狼男はよろめき、ガラスケースにもたれる
草薙が狼男に跳び蹴りをして大石が即座に念力を使って地面に叩きつける
俺は地面に叩きつけられた狼男を拘束し、警察に引き渡した
成る程、そういう事か
戦闘スキルをあげれば、死神に近づけるかも知れない
警察に狼男を引き渡しながら思った
ーーーー
社長は語りかける
「実は、何でも屋を狙う狼男がいるんだ」
「はあ…何でです?」
そう問いかけた
何でも屋だ
悩み事とかを解決するのだから、狙われなんてしないだろう
横で大石が語る
「僕達は閻魔大王に認められている唯一の何でも屋。僕達を潰して、閻魔大王を脅し、成り代われば世界を自分のものに出来る」
草薙が続ける
「キラー…そう呼ばれてる」
何でも屋を潰して、世界を自分のものにしようとする集団があるらしい
これは、完璧な死神になるための修行として使えそうだな
悪人を狩る
死神だから、戦いに巻き込まれることもあるだろうし、戦いのやり方の基礎から始めなければ