綺麗な顔。優しい声色。彼の全てが好きだった。愛していた。
でもその感情は表には出さない。いや、出せない。彼にどう思われるかが怖かったから。
「僕、Telamonさんが好きなんです」
心をきつく縛るような痛みが私を苦しめた。
それからは彼らを見る度に汚い穢れた感情に押しつぶされそうになる。
ある日には2人が口付けをしているところを見てしまったことがある。
彼の柔らかい唇が奪われてしまうことが苦しかった。
甘い声を漏らして絡み合う身体を嫌でも見続けてしまう。
夢であって欲しい、何度そう思ったか。
心の底から願っても叶わない。叶えてくれない。
(彼の記憶に残りたい)
ずっとそう考えてばかり。
私の脳内は貴方一色なんですよ、Builderman。
彼には届かぬ想いにまた涙が零れた。
「Builderman」
彼に声をかけると、笑顔で振り向いてくれる。
その笑顔はあの人に何度も見せているだろう。私よりもあの人に。
「どうしたんですか?」
ずっとずっと考えてきた、ある計画。
「見ててくださいね」
彼は首を傾げる。
私は包丁を取り出して思いっきり首を切る。
血が溢れて頭がクラクラする。
「Robroxさんッ!?!何して…ッ!??」
彼は驚いて駆け寄る。
やっと私を見てくれた。それが嬉しくて笑おうとするけど、激痛で顔を動かすのすら難しかった。
「ああ血が…!!!誰か、誰か助けてください!!!」
段々と周りが騒がしくなり、彼の声が遠くなる。
(これで永遠に貴方の記憶の中にいられる)
彼のトラウマになって、永遠に忘れられない存在になりたい。
それが、今叶った。
(永遠に一緒ですよ、Builderman…)
呪いに近い愛を彼は受け入れてくれるだろうか。