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〜ついてきてんな。〜
八左ヱ門は後ろに感じる4人の同輩の気配を感じながらうどん屋に入った。このうどん屋は出入り口が2つあって、その出入り口は向かい合ったところにあるため、人をまくには良く使える店だ。
〜三郎達はあまり知らないだろうけどな。~
八左ヱ門はニヤリと笑いながら街を出て森に入っていった。
「くそっ!ハチのやつ俺たちに気づいてたのか!」
三郎達四人は八左ヱ門がまくために使ったうどん屋でうどんを食べていた。
「まぁ、八左ヱ門はプロだしね~。」
「雷蔵は悔しくないの?」
勘右衛門が小首をかしげると、雷蔵はうどんを眺めた。
「悔しいっていうより、哀しいかな。はちが遠くに行ってしまったみたいで。」
「雷蔵‥。」
「大丈夫なのだ!未来のはっちゃんには未来の俺たちがいるのだ!」
「そうだね。」
「とりあえずはちを探しながらブラブラして見つからなかったら学園に帰ろう。」
三郎達をまいた八左ヱ門は森の奥にある開けた場所に来ていた。
「やぁ。」
木の上から聞こえた声に、八左ヱ門はにっこりと微笑んだ。
「あなたも来ていたのですね。随分と冷静なことで。」
「最初は驚いたけどね。まぁ状況は理解したから今は冷静にいられるよ。君は大丈夫なの?」
「大丈夫ですよ。はじめは理解に苦しみましたけどね。今では学園でお世話になりながら情報を集めています。」
「そうじゃなくて、君は大丈夫なの?精神的に。」
「‥‥‥。」
「無理してるでしょ。」
「‥‥‥‥‥‥。」
「はぁ。君が何を考えてるのかはだいたい予想はついてるよ。」
「止めますか?」
「いや。別に止めはしないよ。でも、一人で全てをやろうとしてるなら止めるよ。私達は仲間だろ?」
「‥‥はい。」
「いい子だ。私はこれで失礼するよ。決行するときはちゃんと呼んでね。」
木の上から気配が消えたことを確認すると、八左ヱ門は空を見上げた。
「仲間。か‥‥‥‥。」