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久しぶりに見るあまねさんの小説は心身に染みるね大好き最高🥺
ああ... 性癖にぶっ刺さりです... 神作ありがとうございます!
うん。うん。てぇてぇ_:( _ ́ཫ`):_ ありがとう。私の性癖にどストライクだ…… 看病される側も好きだけど、看病する側が好きっていう私の性癖な答えてくれてありがとう。ほんとに。
俺の彼女は格好いい
そう、つくづく思う。
容姿は勿論だが、俺が言いたいのは中身の方だ。
「んぁにきぃ…」
眠たい時間
甘えたくなって、ソファーに座る彼女にだる絡み
「んー?」
スマホを置いて、こちらに腕を広げてくれる
そこに俺は流れるように収まった
「んん…安心する、、」
「…なんかまろあつない?」
「んぇ、?」
確かに少し頭がぼーっとするような、
だけどそこまで気にならない
「24配信あったしな。お疲れ様やね」
そっと髪を弄ってくる優しいその手つきで
段々と睡魔に勝てなくなる。
「んん、、、」
閉じかけた目をもう一度開いて
彼を見つめる
「あにき…」
「…んは、病人がなーに言ってんねん、」
キスをせがむと優しく却下されてしまった
「…今キスしたら、俺が…
甘えたくなってまうから……
まろが元気なってからな、」
へなりと笑う顔
不意をつかれて顔がさっきよりも熱くなる
「…ははっ、勝った」
顔真っ赤やで、そう言ってはにかむ
美しくて、表し難い安心感は
きっと彼にしか無いもの。
こんなところに惚れたんだろうなぁ
下りた瞼の下でそんな事を考えていると
頬に何かが触れた
「っへ、?」
「っ、はよ寝ろ病人、!」
「……んへへぇ…勝った」
手に擦り寄ると 愛おしそうに撫でてくれる
「…あーぁ、負けてもた」
満更でもなさそうに微笑むその笑顔で
眠りにおちた。
他にも彼女にはかっこいいところが沢山ある
そんな彼女の隣に俺は
恥ずかしげもなくずっと居る
最近、それが疑問で。
どうしてこんなにもハイスペックな彼女が
俺の隣にいるんだろう。
彼女側が不安になって、
悩んで困って、
そんなときは俺の出番だって。
全力で寄り添っているつもりだ。
だけど普段は彼女が俺を支えている
生活面でもそう。
身体面でもそう。
精神面でもそう。
いつも俺は彼女に甘えてばかり
いつまでもぽえぽえ言ってないで自立してよね!
なんて2番に言われても言い返せなくて
「っるせぇよ、」
「…え、ごめんなんか傷ついてる?」
「るせえー!ぽえぽえぽえぽえ!」
「うわーん!初兎ちゃぁぁあんっっ」
こんな時も 近くにいた彼
なんとも言えぬ、静かな顔をしていた
優しく笑って
「まろ」
なんて俺を呼ぶんだ
魔法にかかったかのように俺は絶対、
彼の方に歩いて。
気が付いたら腕の中にいて
優しく頭を撫でられる
その度に幸せだなぁって。
俺は、彼のために、
何が出来ているかなぁって。
不安に、なって。
怖くなって。
辛くなって。
だけど彼に迷惑は、心配はかけたくない
何も言わずに何も言えずに。
いつもの寝室
今日はあんまり、眠たくないな、なんて。
「…まろー?もう寝るんー?」
1階から声が飛んでくる
「うん、もう寝ようかなって!」
明るい声は出せただろうか。
途端にパソコンのフリック音が止まり
足音が聞こえる
「まーろちゃんっ」
ひょこっと顔を出す彼は
少し疑いのある目をしていた
「なんか悩んどーやろ」
「んへぇ?そーんなことないよぉ」
おかしくなって少し笑うと
困ったなぁ、と彼も笑った
「これだから頑張り屋さんは…」
ベッドに腰を下ろすと
優しく俺を呼んだ
「おいで?」
「…」
彼の優しさが痛い
どうしようもなく、苦しい
「…まろ」
優しく微笑む彼の隣そっと腰を下ろす
「…。」
「なんかあったやろ」
その言葉に、どれだけ探しても怒りはなかった
ただ有り余るほどの優しさと温かさが。
「……あにき、?」
「…」
彼の名前を呼ぶと視界が滲み
どうしてか頬が濡れる
そうすると、優しく俺を包み込んでくれて
「どした?」
「っ、おれ、ッ」
「俺…ッ、なんのため、に…生きてるん、?」
小さく息を吸って
そして小さく息を着く
「…なんのため、か。」
俺を抱きしめる腕は微かに震えている
「…今はまだ、」
「俺のためじゃ…あかんか。」
柔らかく笑った
消えそうな笑顔で 小さく 小さく。
「困るよ、」
俺も 笑ってみせる
「そうしたら、あにきがいなくなった時
俺は どうしようも…ない人になっちゃう、」
食も喉を通らなくて
笑う事も、
離すことも、
寝る事も、
起きる事も出来ない
それはもう、人間と呼べるのだろうか。
それでも彼は笑って言った
「俺がまろから離れるなんて 有り得んよ」
「俺の生きる意味が、お前やから」
「お前がおってくれるから、
俺もまだ此処におるんよ。」
「だから、そんな顔しんといて。」
俺の頬を擦る
ぬれた頬が拭かれる
暖かくて、優しい。
「俺のために生きてほしい。」
「……喜んで、」
愛する人に尽くせるなんて
そんな幸せが 崩れる事を考えると
……怖くてたまらないけど。
だけど今は
彼のために 生きてみようか。
なんて思わせてくる彼
「あにきってやっぱかっこいい、
ほんとに兄貴って感じ。」
「どういうことやねん、w
俺からみたらまろの方がかっこいいで」
いつもは照れて、そんな事言わないくせに
こういう時はさらっと言ってさ。
かっこいいなって、惚れ直してしまうよ
「……寝るか。」
「うんっ」
電気を消され、2人で布団に潜る
「…あにき、」
「?」
「こっち…寄ってよ」
「……ん、」
ぎゅっと抱き締めると、暖かくて
「んへへ…可愛い、」
「……」
ふわりと赤らむ耳
「っはよ寝るぞ、」
そういって俺に回した腕をきゅっとしめる
「……かわい、」
胸にしまっておけなかった言葉を零すと
ばか、なんて小さく返ってきた
「あにき」
「……」
「悠佑ってば」
「っ、なんや、、」
「明日……………夜一緒にいようね?」
「?いつも一緒に……
……あっ、」
ばっと上がった顔びっくりするほど赤くて
「…ごめん、今からでもいい?」
「はっ、?」
「俺も かっこいい姿見せたい」
「いやいや、そんな事しんでも十分……」
「いーから…ほら、おいで」
俺の彼女は格好いい。
なのに隠しきれない可愛さがある
だからどうしても依存してしまって
…彼も依存してくれたらな、なんて思ってるのは
ここだけの秘密。
俺の彼氏は可愛い。
だけどどうしても格好いいから
甘えてしまいそうで、依存してしまいそうで
強がって兄貴面してるのは、
ここだけの秘密。