この作品はいかがでしたか?
2,215
この作品はいかがでしたか?
2,215
リクエスト ⇨ 蘭が春千夜のことで勘違いしちゃって喧嘩になる話
( お魚さん!サカナ 様、り ん 様 より。)
【設定・注意書】
・灰谷蘭 視点
・蘭春 付き合ってる。腐 注意。
・一緒に住んでる。
・軽い暴力・暴言 等の 表現あり
・モブ女 出てくる。
・その他は、原作通り。梵天軸。
俺には、3ヶ月ほど前から付き合っている 彼女……
いや、彼氏がいる。
そいつは、神の最高作品とも言えるような、端正な顔立ち。翡翠色に輝く瞳。
風が少し吹くだけで さらっ、と靡く綺麗な桃色の髪。
持つ人によっては、”醜い” なんて思うかもしれない 口元のダイヤ型の傷でさえ、美しいと思わせる 魅力を持っている男だ。
そんな、俺の 自慢とも言える 恋人の名前は、”三途春千夜”。
俺の上司であり、恋人でもある。
数ヶ月前、彼に ダメ元で告白してみたところ、まさかの「OK」。
その日の高鳴る想いは 今でも鮮明に覚えている。
それを機に、俺は 女との連絡先も全部切り、”春千夜だけ”と決めた。
なんせ、俺は 恋人には 一途で優しい男でいたい。
2人っきりで居る時なんかは、
『ね、春千夜♡』
なんて、俺が甘えた声を出せば
「なんだよ。」
と、めんどくさそうにしながらも、俺の元に擦り寄ってくる 彼。
本当に 愛おしい。
『あのさ、ずっっと 春千夜のことだけ好きでいるから、春千夜も俺のことだけ見ててね?』
「うわ、なに急に。重っ」
『お前が可愛すぎんのが悪いんだろ〜?』
春千夜は、俺に「可愛い」と言われると、照れているのかは知らないが 黙り込んでしまう癖がある。
そんなところが可愛らしいと、彼はまだ気づいていないのだろうか。本当に罪なヤツだ。
いつか教えてやりたい。
『…で、春千夜は俺だけのこと好きでいてくれる?』
俺の問い掛けに、顔を赤らめながらも、
「…お前以外とか、ありえねぇから。蘭だけ…好き。」
『っっっっ〜〜〜〜〜 、ホント好き。大好き。』
そう、隣にいた彼を 抱き締めてやれば、「離せっ…!」と照れ隠しで、軽い反抗を見せてくる春千夜。
こんな、ラブラブ…?(笑) な生活が俺らの日常だった。
………の筈なのに、近頃の春千夜は どうも様子がおかしい…。
元から、俺にデレデレな性格ではなかったが、それにしても 最近の態度はあんまりだ。
なんというか……いつも以上に 冷たい。
それはある日、
俺が、
『春千夜、今度一緒に出かけねぇ〜?ずっと家でイチャついてても俺はいいけどさ。』
なんていう、提案をしても、
「俺、これから泊まりで仕事だから。つか、暫く帰れねぇかもしんね。」
『あ、そう…?』
『じゃあ、食事だけでも……』
「わり、それも無理。…あ、遅れるからもう行くワ。またなんかあったら連絡でもしとけ。」
『ん〜、そっか…、行ってらっしゃい。』
その時はまだ、
『アイツだって No.2だし、忙しい日があるのも当然だよな』と解釈し、
『仕事の邪魔しちゃダメだよなぁ〜』と仕方のないことだと思っていた。
…でも、これが何日も続くとなると、流石におかしい!
何度か、『会える日とかある?』なんていうメールをしてみたが、
返ってくるのはいつも、「無理」の二文字。
家には帰ってきているようだが、いつも帰ってくるのは 俺が家にいない時間帯。
意図的に 春千夜に避けられている としか思えない。
『あ〜…そんなに俺のこと嫌なら、いっそ振ってくれればよかったのに。』
俺は、今日も1人。部屋で 深いため息を零す。
春千夜が帰ってこないせいで、普段、”早寝、遅起き” の俺が。”遅寝、早起き” という最悪な生活を送ることになっている。
身体の疲れも取れやしないし、精神もズタボロ。
…ずっとこんな生活していたら、気がおかしくなりそうだ。
『気晴らしに、ちょっと散歩でもしようかな…。』
今日も、寝つけそうにない俺は、深夜だというのに外に出かけた。
いざ、来てみた 夜の街並みは、思っていたよりか人気が多く。俺がそういう場所に来ているのが悪いのかもしれないが、カップルが想像以上に多かった。
なんだか、虚しい。
『今、ここ来るべきじゃなっかったわ…』
今すぐにでも、春千夜に会いたくなってしまう。
いや、会いたい。
周りのイチャついているカップル共を見るだけで、殺したくなる。
……
そのまま、少し辺りを歩いてみると
『…え。』
俺の願いが 神様に通じたのか、視界に映る、ピンク色の髪。
…ただ、望んでもいない光景も 同時に広がる。
『…………………は????』
俺の大好きな恋人と、何処の馬の骨かも分からない女と 腕を絡ませ、楽しそうに微笑みながら、歩く2人の姿。
俺は呆然として、その場に立ち尽くす。
幸い、春千夜は俺の姿に気づいてないようで、2人の会話が聞こえてきた。
「春千夜くん!明日も同じところで会える〜?♡」
「明日も会いてぇの?」
「え〜だって〜、私、春千夜くんのこと大好きなんだもん♡」
「春千夜くんも私のこと、”好き”って言ってくれたじゃん〜♡」
「お前みたいに可愛いヤツ、好きになるに決まってんだろ〜?」
「え〜?♡ そんなに可愛い〜〜?」
「お前が1番カワイ〜♡」
「も〜♡大好き♡」
「俺も。」
は……??
やば、吐きそう。
確かに、一度は ”浮気でもしてるんじゃないか” と疑ったが、春千夜に限ってそれはない。
と疑うのを俺は辞めた。
だというのに…。
現状はさっき見た通りだ。
信じられない。最低。恋人はほったらかしで女かよ。クソ野郎。
そんな、裏切られた気持ちでいっぱいになる。
『はぁ……………信じてたのになぁ (笑)』
俺はその日、不甲斐にも 春千夜に話しかけることも出来ず、家に帰った。
コメント
35件
ヤバ、鼻血出るかと思った
はぁ…本当好き💘