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吉田side
『今日勇斗の家行くね』
そうLINEにメッセージを入れスマホを閉じ、仕事終わりに恋人の家に向かう
道中に晩御飯を作ろうとスーパーに寄り食材を調達する
家の前に着きずっと前に貰った合鍵で開ける
深呼吸をしてドアノブに手をかけ重い扉をゆっくりと開ける
久しぶりの勇斗の家は以外に綺麗だけけど相変わらずものは多い
手を洗い、買ってきた食材たちを調理する
まだ勇斗は帰ってこなそう
ある程度料理が終わりソファーに座るが居心地が悪くベランダに出る
外の空気を吸い街を見渡す
風が少し強くて髪がなびく
夏が近くなり日も伸びてきたがだんだんと遅い時間になり街の灯りが眩しくなり始める
やることもないなと思いポケットに手を入れもう随分と前から吸っている煙草を取り出し火を付ける
佐野side
撮影の休憩中仁人からメッセージが入っていた
『今日勇斗の家いくね』
仁人が久しぶりに家に来るという事実だけでとても嬉しかった
だが今日に限ってちょっと遅くまで撮影が入っている
『わかった』
『ちょっと遅くなる』
と連絡を入れ、撮影再開と呼ばれた
どこかで巻けるかなと考えながら撮影に戻る
few hours ago
吉田side
今日はグループの会議があり全員集合していた
一旦休憩に入り、マネージャーと少し話した後いつものように喫煙所に向かう
喫煙所に入ると山中がひとりで先に煙草を吸っていた
「隣失礼」
そう言って柔太朗の隣に並び煙草に火をつける
隣にいても2人の視線が交わることはない
「ずっと吸っててはやちゃん怒らないの?」
さっきまで無言だった柔太朗が急に口を開いた
「どうだろうね、最近はなんも言ってこないけど」
前は体が心配だからといって何度か煙草を辞めて欲しいとは言われていた
だがもう癖になったものは辞められないわけで
最近勇斗がとやかく言ってくることも無くなった
「ふーん」
聞いてきた癖に興味のな さそうな声で返事をする
興味無いなら最初から聞いてくるなと思う
「じゃ、俺先行くから」と言って先に喫煙所から柔太朗がでる
グループの仕事以外では勇斗と2人きりで会うこともない
最近勇斗から愛されてるのかな
そんな言葉が頭に過ぎるが考えすぎるなと気を紛らわせ灰皿に残りの煙草を押し付け火を消し喫煙所を後にする
佐野side
仕事が終わり急いで帰り、ドアに手をかけ家に入る
「ただいまー」
仁人からの返事がなく不安になる
しかし、もう鍵が空いていたということは家にいる
「じんとぉー?」
中に入り家中を探す
その時、ベランダにいる仁人を見つけた
よっかった、と思いベランダの扉に手をかける
吉田side
急に扉が開く音がしてびっくりして後ろを振り向く
そこには少し怖い顔をしている勇斗が立っていた
「ただいま」
「おかえり」
勇斗が隣に並びベランダの手すりに手を掛け下を眺める
横顔が綺麗で見惚れているとこちらを向きちょっと不満そうな顔で
「最近吸う量増えてない?」
「そうかな」
そう言ったが量が増えた自覚はある
最近勇斗と一緒に居る時間も少なく自分の中に何かが足りない感覚が残り煙草で紛らわせていた
佐野side
「煙草辞めないの?」
煙草を吸うのも個人の 自由だとは思うが、恋人の体はやっぱり心配
出来れば煙草はやめて欲しい、そんなことを思っていると
「なんか、寂しいんだよね」
そう言って仁人が下唇を噛む
そんな仁人がえろくて心臓がぎゅっと締め付けられる感覚がした
気づいたら仁人の後頭部に手を回しキスをしていた
「俺じゃ、ダメ?」
END