テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「フォッフォッフォッ。お若いの、そういきり立ちなさんな。」
そう背後から声がして、俺は振り返った。
「あ、あなたは…?」
年は70歳以上だろうか?
白い髭を長く生やした老人がいた。
「わしゃの、リーゼルちいうて…
この牢屋にもう10年おるんじゃ。」
「えぇぇぇぇぇ!?
10年も!?
一体何をしたんですか!?」
「なーんも。
ただガルドの奴の気に入らないという理由じゃろ。
わしね、調合ちいうスキルをもっとってな。
薬草を調合して、ほら、ポーションなんかを作っとったわけよ。
結構売れてね。
そしたら、ガルドがそれを妬んで、ね。」
「そ、そ、そんな…
酷すぎるじゃ無いですか!?
そんな事で10年間も!?」
「まぁ、君もね、ゆっくりしなされ。」
「い、いやですよ!
俺はこんな所に10年も!
くそぅ!
出せよー!
ここから、出せー!」
「ほらほら、腹が減るだけじゃから。」
リーゼルさんは言う。
そんな…
俺は10年もここに居なきゃいけないのか…!?
俺は絶望した。
それから、1週間経ち…
リーゼルさんとの会話も底が尽きた。
しかし、そんな時、牢番がやってきて、「マコトとか言う奴、出ろ…」と言ったのだ。
「え、え、え!?」
「釈放だ…」
牢番は言う。
ま、マジか!?
俺はリーゼルさんに「必ず助けます!」と言って牢屋から出た。
久しぶりに浴びる太陽の光をまばゆく感じながら、役場の外に出ると、そこには街の人たちがいた。
「マコトさん…!
街の人たちが…
マコトさんを助ける為に、ガルドさんの店の不買運動をしてくれたんです。」
「そ、そうだったのか…」
「マコトさんは良い人だ!」
「そうだ、そうだ!」
「あんなうめえもんを作る人が悪者な訳ねぇ!」
「マコトさん、おかえりなさい!」
みんなから、歓声と拍手が起きた。
俺は、涙が溢れて…
そして、長い事みんなに頭を下げ続けた…
♦︎♦︎♦︎
シャロンの家に着くと、俺はシャロンに言った。
「シャロン、今までの儲け金を俺に預けてくれないか?」
「…もちろんです。
マコトさんのお金です。
自由に使ってください。
何か考えがあるんですね?」
「あぁ、ちょっと行ってくる。」
そして、俺はダルクさんという人の家に向かった。
ダルクさんはこの街の副市長だった。
「え、マコトさん…?
なぜ、あなたが私の家に…?」
「ダルクさんに頼みたいことがあります。」
「はて、何ですか?」
「あなたはガルドさんとは違う。
真に街の人たちの事を思っている。
俺はそれに賭けます。
ここに、5万エラあります。
議員を買収するには、十分な額です。
ガルドさんを…
リコールして下さい。」
俺は言った。