テラーノベル
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iemm視点〜
〈mmntmr〉
「さて、」
そういってmmさんは箱に目をやった。
〈mmntmr〉
「出たいですか?」
箱の少女は思いっきり首を上下に振る。
〈???〉
「____」
何かを言ったようだか全く聞こえない。
〈mmntmr〉
「ごめんなさい。声聞こえないんですよ。」
するとクチパクで
〈iemm〉
「たすけて、ですか?」
また上下に頭を振る。
〈mmntmr〉
「助けてあげてもいいんですが、
条件があります。」
mmさんがそう言うと箱の少女はきょとんとした顔を浮かべた。
〈mmntmr〉
「私たちの仲間になってください。契りを結びましょう?」
mmさんらしいなぁ…
さて、箱の少女はどうでる?
…え?まってくれ、今の状況分かっているのか?この少女は、
少女は
めっちゃ嫌そうな顔をしていた。
〈mmntmr〉
「…」
〈mmntmr〉
「さぁ!次!行きましょう!皆さん!」
〈rir-〉〈mzr〉〈iemm〉
「はーい!!」
そう言って俺たちは手を挙げる。
すると箱から
ドンドンドンドン!!!!!
と音が聞こえる。
めっちゃ必死じゃん…。
〈mmntmr〉
「…それじゃあ仲間になりますか?」
箱の少女は少し悩む仕草をしたあと、
首を縦に振った。
〈mmntmr〉
「契約、成立です。」
そういい、mmさんは鎌を横に振り箱を真っ二つに切った。
、あれ切れるんだ…。
〈???〉
「ありがとうございます。」
箱に入っていた少女は温かい灰色のような髪色をしていて、丁寧に三つ編みにされている。
白色のパーカーに身を包み、
赤色のピンで髪の毛を止めている。
左手の甲には緑色に輝く宝石。
〈???〉
「… 仲間になるのでしょう?自己紹介しないとですね。」
〈???〉
「私は_」
〈lt〉
「lt、グリーントルマリンを宿しています。」
〈lt〉
「仲間になるんですよね?」
〈mmntmr〉
「それが契約の内容ですから。」
〈lt〉
「それじゃあ、
いくつか質問させてもらいますね。」
〈lt〉
「まず貴方。」
そういい、mzrさんを指さす。
〈mzr〉
「わ、私ですか!?」
おそらく、自分に質問なんてないと思っていたんだろう。
〈lt〉
「貴方、精霊でしょう?それなのに宝石なんて宿しているんですね。」
…この人、只者じゃない。
俺でさえ今まで気づかなかった。
〈mzr〉
「…そうですね。宿してます。ロッククリスタルという透明な宝石です。」
そういって左手の甲にある無色透明な宝石をこっちにも見えるように出した。
透き通るのに、どこか暖かく、
どこか、寂しい。
〈mzr〉
「…今会ったばかりなのに、すごいですね?私が水竜と戦ってる時見えましたか?隠そうとしてたんですけどね…」
隠そうとしてた、か。
精霊は人間じゃないから宝石は宿さない。
いわゆる”常識” と 呼ばれるものに反するから
隠そうとしていたのか。
そうじゃなければ、
あなたはそんな寂しそうな、
悲しそうな
顔にならない。
〈rir-〉
「それが何ですか?」
〈rir-〉
「おかしいとでもいいたいんですか?」
rir-さんが割って入る。
rir-さんの宝石、
アイオライトから少し雷が見える。
〈lt〉
「いーや、違います。
おかしいなんて、一欠片も思っていませんよ。 ただ、隠さなくていいのにって思っただけです。」
きっと、これは本心だ。
今まで、
ずっと人に追われていたから、
嘘をついてる人は分かる。
なんとなくだけどな。
〈mzr〉
「!…。ありがとうございます…!」
そういって笑みを浮かべるmzrさん。
それを見て安心する仕草をするrir-さん。
rir-さん、
大切なんだな、mzrさんのこと。
〈lt〉
「あと、なぜ私を助けたんですか?」
〈lt〉
「私、何の役にも立たないですよ?」
〈lt〉
「それに、仲間になれって、」
〈lt〉
「貴方達のこと何も知りませんけど。」
〈mmntmr〉
「これから、今から、
知っていけばいいじゃないですか。」
〈lt〉
「…。」
〈mmntmr〉
「私からも、ltさんに質問。
誰と、”つながって”いるんですか?」
〈lt〉
「!?」
ltさんはとても驚いたように 、
紅い瞳を動かす。
〈lt〉
「…なぜわかったんですか?」
警戒心全開だな、隠そうともしていない。
地雷にでも踏んだか。
〈mmntmr〉
「私、魂が見えるんです。なのでltさんの魂がつながってるように見えたので。」
〈mmntmr〉
「この方向、炎の国にいるんですよね。」
〈mmntmr〉
「ねぇ_」
〈mmntmr〉
「炎神さん。」
mmさんがそう言った。
ltさんは、
〈lt〉
「、、お願い言っていいですか?」
と話す。
〈mmntmr〉
「…どうぞ。」
と、mmさん。
〈lt〉
「炎の国にいる、
私の友達、いや、ライバルかな。
助けてほしい。」
〈lt〉
「私の国に幽閉されている。」
〈lt〉
「水神を。」
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ltさん︙回想・始
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私は強い。
いや強くなくちゃいけないから。
なるべくしてなったんだ。
私はこの世に生まれ落ちたときから弱かった。
〈lt母〉
「なんで貴方はそんな弱いの?」
〈lt母〉
「この家系は炎神を生む家系なのに…。」
〈lt母〉
「なぜ?なぜ?」
そんなの私に聞かれてもわからない。
教えられてないもん。
知らないもん。
わからないもん。
〈lt母〉
「貴方のために言っているのよ。 」
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〈lt父〉
「まだまだッッ!!」
〈lt父〉
「お前、
それで炎神になれると思うかッ!?」
そんなの私に聞かれてもわからない。
教えられてないもん。
知らないもん。
わからないもん。
〈lt父〉
「お前のために言っているんだ!」
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〈旧炎神〉
「ははッッ…。お前強いな…。
お前はこれから”炎神”だ。 」
〈旧炎神〉
「おめでとう。」
動かなくなった。
これからは私が炎神だ。
言われなくてもわかった。
教えられたから。
知ってるから。
わかったから。
〈炎神〉
「炎神のために言っているんだ。」
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〈挑戦者〉
「グハッッ!!」
血が滴り落ちる。
〈炎神〉
「それで炎神になれるわけないでしょう?」
〈炎神〉
「出直してこい。」
〈挑戦者〉
「やっぱりッ、 こんな奴が炎神だなんて、
この炎の国のトップだなんてッ
認められるわけないだろッッッ!!」
そんなの私に聞かれてもわからない。
教えられてないもん。
知らないもん。
わからないもん。
〈挑戦者〉
「こんな奴のために言っているんだッッッ」
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街を歩く。
〈炎の国の人々1〉
「あの人、炎神だよね?」
そう、誰かがつぶやく。
〈炎の国の人々2〉
「態度悪いって噂だよ〜。
早く死ねばいいのにwww」
そう、誰かがつぶやく。
私は強さと引き換えに、
何かを失ったみたい。
なんだろうな。
そんなの私に言ってもわからない。
教えられてないもん。
知らないもん。
わからないもん。
〈炎の国の人々1、2〉
「あの人のために言っているのにねw」
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〈炎神〉
「誰?」
そう言うと
〈???〉
「俺は_」
〈upprn〉
「upprn!!水神だ!お前は?」
あれ?私はなんなんだろう?
炎神。
それがなくなったら何になるのだろう?
〈炎神〉
「…。わかんない。」
〈upprn〉
「…そっか。じゃあ〜…」
じゃあって何?何を考えてるの?
〈upprn〉
「lt!お前はltだ!」
〈炎神〉
「?…lt?」
〈upprn〉
「そうだ!お前はlt。
これからltって名乗れよ!」
私の…名前?
〈upprn〉
「俺はupprn!お前は!?」
〈lt〉
「…。lt。」
そういうと彼は笑顔になった。
〈upprn〉
「えへへ// 」
〈lt〉
「!」
ただただ嬉しかった。
〈upprn〉
「いや~自分で考えた名前を言ってくれるのってちょっと恥ずかしいな…//」
笑顔ってこんな感じなんだな。
…笑
〈lt〉
「ふふ笑」
〈upprn〉
「ッ!やっっっと笑った!!」
〈upprn〉
「やっぱりltは笑顔のほうがいいよ!」
初めて言われた。
その一言で私は救われた。
〈upprn〉
「そうだ!魂つなげよう!」
〈lt〉
「ウェ…?」
〈upprn〉
「魂を絆としてお互いにつなぐんだ。」
〈lt〉
「いいの?私なんかと…、」
〈upprn〉
「違う!ltがいいんだ!」
〈lt〉
「ありがとう…!」
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〈lt〉
「おいッ!両生類ッッ!!」
〈lt〉
「私のお菓子食べたでしょ!?」
〈upprn〉
「あ、あはは〜…。」
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〈upprn〉
「ちょまてッッ!放火魔ッッ!」
〈upprn〉
「俺の服燃やすなッッッ!!!」
〈lt〉
「wwwwww」
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それから
希望が絶望に変わるのははやかった。
炎の国の人々がupprnを幽閉したんだ。
なんで?、
炎の国の人々、いや、クズどもは、
私が変わったから。
なんて。
水神が炎神をおかしくした。
だって、
馬鹿馬鹿しい。
私のせいでupprnが幽閉されたって、
謝るために
水の国へいったら、
箱に入れられて、
溺死させようとしてきて、
貴方のため、
お前のため、
炎神のため、
こんな奴のため、
あの人のため、
まるで
愛のフリした呪いだな。
ほんと
馬鹿馬鹿しい。
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ltさん︙回想・終
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くっそ長かったですね…。
ここまで読んでくれて
本っ当にありがとうございます!
次の話は『私の番』
コメント
7件
いや〜魂を繋ぐってなんかかっこいい〜!!(???)なんか服燃やされてるupprnさん見たい☆(????)