テラーノベル
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僕は確信した。
「これは現実だ」
学校に着くクラスメイトの涼が話しかけてきた。
「お前どこ担当?」
「色々飾り付けかな」
涼は小学校からの幼馴染で結構仲は良い。見た目はチャラいけどしっかりしている。担当場所は照明器具らしい。
「ら〜ん!担当違うけど頑張ろうな!」
こいつは拓真。涼と同じ幼馴染だがちょっと苦手だ。
そこへ廊下から先生が入ってきた。
「授業始めるぞー席につけー」
全ての授業が終わり、今度は文化祭の準備の時間だ。
僕は飾り付け担当だから簡単だけど、照明器具の方は大変そうだなと思いながら涼の方を見た。
するとネジが外れたのか照明器具が落下してきたのだ。
その真下に涼がいる。
危ないと思った時にはもう遅かった。
「ドン!」
鈍い音がした。
僕は寒気がした。
慌てて涼の方へ向かったが手遅れだった。
今回の事故があり文化祭の準備をしないまま帰された。
帰り道、
「もう少し早く気づいていればあんなことにはならなかったのに、、」
そう思いながら歩いていた。
帰った後料理を食べ、風呂に入り、ベットに飛び込んだ。
するとすぐに眠気が僕を襲った。
気がついて起きると学校にいた。
まさかと思い、辺りを見回した。
これは今日のことだ。そう思った僕は、涼の方へ駆け寄った。
「涼、ちょっとこっち来て!」
「なんでだよ、今打ち合わせしてるんだけど」
「良いから早く!」
僕は彼の手を引き体育館の角へ向かった。
その直後、照明器具が落下したのだ。
「危ない、蘭が連れてきてなきゃ下敷きになってた。ありがとう」
「あぁ、うん」
その日僕は涼と一緒に帰ることにした。
「それにしてもよく分かったよな、どうして分かったんだ?」
「あぁ、それは、その、、勘かな?」
僕は言わなかった。言ったとしても嘘だと言われるだけだ。
とりあえず、この能力は隠しておくことにした。
コメント
1件
天才ですね!!!!