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「 俺のせいや 、俺のせいで日本はん ……

どこにおるんや 、、、

出てきてや 、日本はん!!!!」

ひとつの山に自然と足が向かっていった。

誰かが手招きをしている 。それは小さな少女だった。

その子は何故か悲しそうな表情をして、

「ねぇ、お兄ちゃん 。そんな格好してどうしたの?

大丈夫 ?」

「 大丈夫やで 、」

かっこ悪い姿を見せてしまったことを恥ずかしく思う。

恥ずかしくて目を逸らした。

すると女の子は「 菊ちゃんみたいだね。

こんなところに来るなんて !!」と微笑んだ。

菊 ? 「 なぁ、それって、本田菊か?」

「え?うん 。そうだよ!!

菊ちゃんのお友達なの!?ねぇねぇ!

菊ちゃん知らない?最近きてないんだ 〜 、」

「 なんで菊さんのこと知ってはんの?」

「 ちょうどね 、えーっと、1.2.3. …

今〇月やから … 〇月にあったとして、…

んーーー!!わかんない!!」

「3ヶ月前ってことか?」

「 うん!!そのくらいに菊ちゃんここの洞窟に来たんだよ!!」

「なんか話した?」

「 えー、もう覚えてないよ〜 !!笑

でも 、いつも泣いてた!!男の人なのに!!」

「 … そか、今は多様性の時代やで 。笑」

そう言って女の子の頭をわしゃわしゃと撫でてやると近所の犬っころのように喜んだ。

「 最後会った時 、どこか行くって言っとらんかった?」

「 んーー、あ!!そういえばね!!

少し遠いところに行くって菊ちゃん言ってたよ!!

その日から会えてないや 、」

「 遠いところ 、?」

遠いところ、ということは国外か?

しゃーないわ、ここから近い空港行って 、

履歴とか見せてもらえばええ。

「 ありがとーな。お嬢ちゃん。

また会おや!!ほな!!」

「 菊の事お願いね 、」

先程の陽気な声ではなく、落ち着いた少女の声とは思えない美声が聞こえた。

振り向くともうその少女は姿を消していた。

はい と返事をして近くの空港へ走った。

歩いて43分の駅を電車で五駅通り過ぎて六駅目でおり、歩いて14分程でようやく着いた空港 。

カウンターまで行き、「お願いです、本田菊…日本はん知りまへんか!?

履歴見せてください 、ここに絶対来たんや、

もう半年も帰っとらん 、お腹空かせとる、

辛い中でひとりで蹲っとったらどないしよ、!?

このままもう二度と会えんかったらどないしよ、!?

今もきっと寒い中待っとるんや!!

…… ひとりでッ 、どこにおるんか分からへん、!

もしかしたらええ所におるかもしれへん、

でも、あの人のことやから分からへんねん、!

何するかわからん、、!!

頼む 、 履歴見して 、、」

泣きながら頼むとカウンターの人は裏へどうぞ。と気まずそうに微笑んだ。

「お前何してるんだよ、」

カウンターの裏に行くと東京と千葉が資料を探していた。

「 おま、お前ら、!!」

「ちょ、!待て待て!!なんだよその格好 、

とにかく服脱いで風呂入ってこいよ、泥だらけじゃんか。」

「 とにかく 、風呂入ってきな 。

大阪も俺と東京と同じように資料探しに来たんでしょ?」

「 せや、、ほんまお前らおおきに。」

「心配してたんだよ?全く 。」

千葉が安心したようにため息をついている隣でさっさと風呂はいってこいよ と優しく微笑んでくれた東京に、

温かさを感じた。

俺も日本はんにこう接すれば良かったのにな。

やっぱりお傍におるのは東京達の方が相応しかったんかなぁ、

なんてことを考えながらお風呂を上がると新しい服が置かれていた。

東京と千葉の服だろう。

ズボンには見覚えのあるパークのロゴが入っており、

TOKYOと服の端に書かれていた。

「 ほんま、ええ仲間やな 。」

俺はぽかぽかとする胸を抱いて彼らの隣に座り資料を探った。

「 ま、でも 、もう日本さんが何処にいるのかは分かったんだけどね。」

と千葉が ははっ と笑いながら俺の背中をぽんぽんと叩いた。

「なんやねん!!もう見つかったんかいな!!」

「 大阪が風呂に入ってる時にね。」

「 はよ言えや、!?

んで 、どこにおるん?」

「 パラオ共和国 」

パラオ 、ね。あそこなら大丈夫だろう。

「 迎えに行かなくていいのか?」

「 え?なんで?」

「連れ戻さなくていいのかって。」

「 … パラオにいるなら安心や。

あそこなら 、安全だし、暖かいやろうから、」

そう微笑むと東京が台パンをかまして

「馬鹿じゃねぇの?」と俺の胸ぐらを掴んだ。

「 いいか??よく聞けよ?

俺はライバルのお前だから言えることがある。

あまり舐めないでいただきたい!!!!

そんな甘い考えなのか?

そんなんで日本さんの隣に置いたんじゃない 。

お前なら日本さんと上手くやって行ける 、

そう思って今までお前を日本さんを、託してたのに………何がッ……何自信なくしてんだよ、、

バカみてぇ…、

…… さっさと行けよ!!!!

あと十五分で飛行機出発するだろうが!!」

「 大阪 。行ってきなよ。君しかいないんだよ。」

あったかいなぁ、あったかいなぁ !!

ホンマにええ奴ら。ええ性格してるわ!!

俺は大きく頷いて おおきに と彼らに伝え、

その場を後にして飛行機へ走った。













待っててや 。    日本はん 。






絶対連れ戻すわ  。







,

『 疲れた日本 さん 』

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コメント

6

ユーザー

嫌だよもう戻りたくないのよだって私が国じゃなかったら良かったって言ったのはどこの誰よ国になんて生まれなければ

ユーザー

そろそろ上がり坂かな

ユーザー

大阪カッコよすぎでしょぉぉぉぉぉ😭😭😭

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