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こと🎀🌌
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音だけの世界
部屋は薄暗かった。
カーテンは閉じられたまま。
時計の針だけが静かに動いている。
👁️🗨️は床に座り込んでいた。
表情はない。
目は開いているのに、何も映していないようだった。
ゆっくりとイヤホンを耳につける。
音量を上げる。
まだ足りない。
もう一段。
さらに上げる。
部屋の音が消えていく。
時計の音も。
外を走る車も。
自分の呼吸さえ、音楽に飲み込まれていく。
👁️🗨️は微動だにしない。
ただ、虚ろな目で床を見つめていた。
その姿を見たᲘ𐑼が口を開く。
「👁️🗨️。」
返事はない。
音楽だけが鳴り続ける。
Ი𐑼は一歩近づく。
表情は一切変わらない。
イヤホンに手を伸ばすことはしない。
代わりに、はっきりと言う。
「聞こえている。」
音楽の奥で、かすかにその声が届く。
「お前は音楽を聴いているんじゃない。」
短く区切る。
「世界を消そうとしている。」
👁️🗨️の指先がわずかに動く。
それでも視線は変わらない。
「……静かに、したくて。」
小さな声。
Ი𐑼は静かに頷く。
「なら命令を変更する。」
少し間を置く。
「音量を下げろ。」
「……。」
「聞こえなくなるまで上げることは禁止だ。」
沈黙。
👁️🗨️はゆっくりと音量を一段だけ下げる。
部屋の時計の音が、かすかに戻ってくる。
「もう一段。」
「……はい。」
さらに下げる。
自分の呼吸が聞こえる。
波のような音楽の向こうに、現実が少しずつ戻ってくる。
Ი𐑼は変わらない表情のまま言った。
「音楽は逃げ場所であっていい。」
「だが、お前自身まで消す場所にするな。」
👁️🗨️は目を閉じる。
生気のない表情はまだ変わらない。
それでも、小さく返事をした。
「……はい。」
部屋には、耳を痛めない程度の音楽と、静かな呼吸だけが残っていた。
コメント
1件
読ませていただきました……この「音で世界を消そうとする」感覚、すごく共感しました。私も昔、満員電車でイヤホンの音量を限界まで上げて、自分だけの空間を作ったことがあります。でもᲘ𐑼の「自分まで消すな」という言葉が胸に刺さりました。逃げ場所はあっていい、でも自分をなくす場所にしてはいけない……その線引きの優しさが、とても印象的でした。