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「修学旅行まで〜、後〜3日!!!」
「イェーイ!!」
「すっげぇ迫力笑」
クラスの中心的存在の男子生徒である園田學が、クラス全体に聞こえるような声で話している。
「うるせぇ!少しは声量下げれや!」
園田の近くに居た野川義勝が関西弁で大声で言う。
「そう言う、君もうるさいですが?もう少し…高校生なんですから〜、ね?」
『はい……』
この、敬語で圧力が半端ない阿賀目夏生。
「阿賀目君、今日はなんの本を読んでるの?」
「あ!目坂さん。今日はミステリー小説を読んでいるんです。それから…」
手提げ鞄の中に手を入れて、ある1つの本を取り出した。
「これ、目坂さんが読みたいと言っていた恋愛小説。夏休み前には返してくださいね。」
「うわぁ!やったー!ありがとう、阿賀目君!」
「どういたしまして」
目坂隼人、おとなしいが人懐こい男子生徒。
「隼人〜、何してるの?」
この子は、目坂と小学生の頃からの幼馴染である夢野香里奈。
「香里奈、今さっき阿賀目君から、気になってた小説を借りたところだよ。香里奈こそ、何してるの?」
「私?私は…特に何も……」
「そっか、じゃあ今日の放課後空いてる?」
「え…空いてると思うけど…」
「じゃあ、放課後、ちょっと付き合ってくれる?」
「!いいけど…」
「あそこって、お似合いよな〜」
「だよね!分かる〜!」
目坂と夢野の会話を聞いてた恋バナ好きの南川穂乃果と大和田李千佳。
「他にお似合いの未カップルと言えば〜…」
「羽花さんと加藤さん!」
「それな!」
「あ!見てみて!噂しとったらほんまにくっついたぞ!」
「加藤さん!」
「?どうしたの羽花さん。」
「あ、あの、猫好きなんですか?」
「?なんで?」
「だっていつも猫のハンカチ…使ってるから」
「!あぁ、これね。うん、好きだよ」
「!!本当!?実はね私も好きで!」
羽花美智香と加藤悠斗、猫好き仲間として仲良くなった。
一方、校庭のベンチにて
「あんた、なんでそんな無茶したの?」
こちらは、石川界人と日々川愛莉。
昨日、一緒に下校していた時、5歳の男の子が木から降りれなくなり、泣いていたところを発見した石川。
即座に木によじ登り男の子を救出。
だが、木に登った時に枝で足を擦りむいてしまった。
思ったよりも深く擦りむいてしまっていたらしく、歩くのも辛かったそうなので、家まで連れて行った。
「あはは…困ってる奴は、ほっとけねーだろ?」
「!」
「何それ…//」
「あそこ、自己紹介でカレカノの事言ってたよね〜、その割にはどっちもいい感じなのにね〜」
「まじそれな!でもなー、やっぱ私は萌桃かな〜!あそこマジで良い!」
「夢野さんマジ?」
「うん。え!?気づいてなかったの?」
「うん…いやー、マジか!私は朝保かな〜!」
「え!そーなの!朝保?気づかなかった〜!」
「あ!見てみい!噂をすれば……」
「だから、その…桃瀬さんは、誰推しですか…」
「海莉よくやった!偉いぞ〜!」
「ちょっと、質問くらい私だってできるよ…」
「ほーら桃瀬〜誰・推し?」
「ちょ、保住…近い……うーん…そうだなぁ…アニメとか結構見てるから、縛り欲しいかも…です」
「え、ええと…」
「いいねぇ〜」
「恋愛物語の始まりか〜?」
「でもでも!佐倉さんと園田もいいよね〜!」
「それな!」
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴り響く。
「あーあ、終わっちゃった…」
「ま、いいっしょ!」