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📖 第八章:「思わぬ衝撃」
体育の授業。
グラウンドには、いつもよりも賑やかな声が響いていた。
先生:「ドッジボールやるぞー!」
先生の声に、生徒たちは一斉に盛り上がる。
○○は軽く伸びをしながら、コートの中に入った。
○○:(まぁ、気楽にやればいいか…)
一方、向こう側のコート。
凛は無言でボールを受け取り、軽く重さを確かめる。
生徒:「いくよ!」
誰かの声と同時に、試合が始まった。
ボールが飛び交う。
歓声と悲鳴が入り混じる中で、○○はうまく避けながら立ち回っていた。
生徒:「ナイス!!」
生徒:「ボール、こっち!!」
味方の声に、小さく手を上げて応える。
——その時だった。
生徒:「危ない!」
誰かの焦った声。
敵チームの一人が、勢いよくボールを投げた。
しかしその軌道は、狙いを大きく外れて
——
一直線に、○○の顔へ。
○○:「っ——」
避ける間もなかった。
バンッ——!!
鈍い音が、グラウンドに響く。
一瞬、時間が止まったみたいに静まり返る。
○○の体が、その場でふらりと揺れて——
そのまま、倒れた。
皆:「え……?」
友達:「○○!?」
ざわめきが一気に広がる。
地面に横たわる○○の顔から、赤いものが流れていた。
生徒:「鼻血出てる…!」
生徒:「やばいって、動かないよ!?」
誰かが慌てて駆け寄る。
生徒:「先生呼んで!!」
生徒:「早く!!」
クラスメイトたちの声が、焦りに変わっていく。
その中心で、凛は立ち尽くしていた。
(……今の…… )
自分のチームから放たれたボール。
止められなかった一瞬。
視線の先には、倒れている○○。
胸の奥が、強くざわつく。
友達:「○○、しっかりして!」
肩を揺らしても、反応はない。
友達:「運ばないと…保健室…!」
友達:「でも無理、重いし…!」
女子二人が必死に体を起こそうとするが、うまくいかない。
焦りと不安が、場の空気を重くする。
その時——
「……ねぇ」
○○の友達が、ふと顔を上げた。
視線の先にいるのは、凛。
友達:「凛..だっけ?、お願い…!」
少し迷いながらも、はっきりとした声で言う。
友達:「○○を、保健室まで運んで」
その言葉に、周りが一瞬静まる。
凛は動かない。
ただ、倒れている○○を見つめている。 (……俺が?)
胸の奥に残る違和感。
さっきの一瞬が、頭から離れない。
友達:「お願い…!」
もう一度、強く言われる。
凛はゆっくりと歩き出した。
そして、○○のそばにしゃがみ込む。
間近で見る顔は、思ったよりもずっと無防備で——
赤く滲んだ血が、やけに目についた。
凛:(……なんでだよ)
胸の奥が、妙にざわつく。
そっと腕を回し、○○の体を抱き上げる。
凛:「っ……軽いな」
ぽつりと漏れた言葉。
周りが息を呑む。
友達「凛、気をつけてね!」
誰かの声を背に、凛は歩き出す。
グラウンドを抜け、校舎へ。
静かになった廊下に、足音だけが響く。
腕の中の重みと、伝わる体温。
凛:(……なんで、俺)
視線を落とす。
意識のない○○の顔。
さっきまで、普通に笑っていたのに。
胸の奥が、わずかに痛んだ。
凛は何も言わず、そのまま保健室へと向かった。
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破壊光線打てそう
201