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設楽理沙
#不倫
#離婚
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【柏木聖子】という表示の次に
『ようこそ柏木家へ。家族SNSへ招待しました』
とある。
「家族SNS?」
「ああ、梓も入って」
自分のスマホを見たまま俊介さんがそう言ったので、家族のメッセージグループがあるのだと理解する。URLを開くと
「……」
言っていいのか分からなかった。アイコンは俊介さんとお義母さんだけで、お義父さんが入っていない。とりあえず、今日は聞かないでおこうか。そう決めて、タイムラインを見てみる。
「……すごっ……」
そこには、俊介さんの幼少期から、現在までの写真があった。
【今日の俊介くん】【テスト100点】【初出社】などの文字を目にしながら、私はこの熱量をどう受け止めたらいいのか分からない。そこへ
『家族の一員として、
・食事の写真
・就寝時間
・体調
・外出予定 を毎日共有してね。家族の安心のためよ』
というお義母さんからのメッセージが入った。
「ここまでやるの……?」
私はメッセージから逃げるように視線を上げて俊介さんを見る。
「母さん。昔からこんな感じなんだよ。慣れれば平気だって」
そう言い残して、俊介さんはバスルームへ消えた。
―― 違和感しかないんだけど…?
初日だからと言葉は飲み込む。でも
「……ぁ……このSNS……管理者だけが投稿を削除できる設計だ。もしかして……」
考えたくないけれど、仕事柄、気づいたことに蓋は出来ない。
「これって…”家族の安心のため”じゃなくて、”管理側が都合よく操作できる”設計ってことじゃないの…?」
しばらく悩んだ挙句、私はさっき食べたピザの写真を送ってみることにする。食事の写真だけでドキドキするなんてこと、初めてだわ。