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私、勇乃 海(まりん)は可愛い小学二年生!
紫の髪の毛に、青い目!私のことをキライなやつなんて、ひとりもいないくらい可愛いの!そんな私だから、2回くらい、えーとね、こくはくってやつ?それをされたの!今ではクラスのじょおーさま!……だけど
「何女王様ぶってるのよ?」「女王様ぶってるとか、まじきも!」…って、なんか、腹立つコトバっていうか、しっと、かな?されてた時があったの!だって、私は前、クラス1の人気者、陽希くんにこくはくされたんだ!すごいでしょ?!
「…ねぇ、海ちゃん。ちょっといい?」
突然、くらすめーとの大木ユミちゃんに話しかけられた。
「な、なぁに?」私はユミちゃんに言う。もしかしてだけど……この私になんか文句がある、とか…
「なんで前さ、水都くんに告白したの?」
………コトバが詰まる。なんて言えばいいのかな。たしかに、私はユミちゃんの好きな人である野澤水都くんにこくはくした。でも………
私も水都くんのこと好きだったって、ちゃんと言えない。
「ねぇ?聞いてるの?なんで水都くんに告白したのって!」
とうとうユミちゃんは怒りくるい始めちゃったみたい。私も好きだったって言うのが、こわくてこわくて、足が震えるばかり。ウソをつくのもだめ。正直に言っても怒られるだけで、こわい。
「私は…その……えっと………」
途中でコトバが出なくなった。いざ言おうとすると、私はすぐこうする。
……そんな弱い私のことは、正直大嫌いだった。
「ねぇってば!」
ユミちゃんが急に大きな声でそう言われて、体がビクッとする。ユミちゃんは、完全に、とても怒っている。
けっきょく私は、こわくて、逃げ出してしまった。
そして、私は職員室に行って、さっきのことを2年2組の担任の先生、宮木はる先生に言った。そのことを言うと、はる先生は、苦笑いで、
「そんなことがあったのね。辛かったわね。」
って、励ましてくれた。ユミちゃんはその後、はる先生に、相手を傷つける発言をやめようねって、言われたらしい。私的には、傷つけているようには見えない。
…ただ、私が臆病なだっただけ。
もっと、強くなれればな……。
そして、私は、もう中学生になった。時が経つということは、結構早いものなんだ。そして、ユミちゃんは……
ユミちゃんはとっくのとっくに、4年生くらいの時に京都(ここ)から東京へ転校した。当時はまぁまぁの人気者だったので、ユミちゃんが転校するのを悲しんだりしていた人もいたが、私はそうではない。むしろ、転校してくれて嬉しいくらいだ。なぜかというと…
私は、小3の時に、ユミちゃんからのいじめを受けていたからだ。
…そのことは詳しくは言えないけど、水筒の水を私にかけたり、あとは私の机に落書きをしたりしていた。その落書きの中には、
「うざい」「女王様ぶるなブス」「どっかいけよw」
などと、侮辱な言葉が書かれていたこともあった。
ユミちゃんは、私に酷くいじめをしていたため、停学3週間や、停学1ヶ月、停学3ヶ月…など、沢山停学されていた。それから、ユミちゃんの存在感は、だんだんと薄っすらになっていき、結果的に、停学終了日には、「誰?」「転校生?」など、学年全員に聞かれていた。ユミちゃんは、必死に「私よ!大木ユミよ!」と、言っていたが、
「そんな子、いた記憶あんまないわ」
と、ユミちゃんの好きな人、水都くんに言われた。
学年全員に忘れられたといっても、私と教師だけはちゃんと覚えている。私は、ユミちゃんにいじめられたことを、そして、ユミちゃんを許さなかったことを、ずっと、ずーっと心に残している。
いつか、アイツに謝らせてみせるって。