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今度は橋本から、触れるだけのキスをした。ちょっとだけ触れて離れるを、数回繰り返す。

角度を変えて柔らかい唇が触れるたびに、宮本の躰が熱くなっていった。


「陽さん、こんなふうに煽られたら俺は――」

「わかってる。最初は馴らす感じで、それなりに優しくしてくれ。その後は、おまえの好きにしていい」


(――挿れただけで、あんなにつらそうだったのに。好きにしていいって言われても……)


「雅輝が俺で感じてる姿を見たいんだ。おまえの愛で俺を満たしてほしい」


橋本は宮本の首に両腕をかけるなり、引っ張りながらベッドへ倒れ込む。


「陽さんが求めるなら、俺はいくらでも愛を注いであげます」


ベッドに横たわった橋本は、声を出さずに『早く』と口パクして宮本を急かした。それに導かれるように顔を寄せて、深く唇を重ねる。

この日の夜は、ふたりにとって忘れられないものになったのは、ふたたび揉めたから――ではなく。


「このクソガキ! 優しく挿れろって頼んだ傍から、何をしやがる!?」

「そんなことを言われても、俺としては優しく挿れたつもりだったんだけど」

「挿れてないだろ。『よっ☆』なんて言いながら力任せに、ぐいっと腰を使ったくせに!」

「ごめんなさい~! ここからゆっくり、じわじわって挿れますぅ」

「マジでちゃんとしてくれ、俺のが長持ちしなくなる……」


互いの思いをきちんと打ち明けつつ、存分に求めた結果、さらに愛が深まったのは言うまでもない!

不器用なふたり この想いをトップスピードにのせて

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