テラーノベル
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もう、死んじゃうのかな。俺。
呼吸が少しづつ楽になってくる。
お薬やってくれたんだ。
すぐにそう察知した。
俺、もつかな。これ。
もっと生きたかったな。皆と一緒に。
前よりも体力が付いて、前にはできなかったこと。
沢山できるようになったんだよ。
もちろん、みんなと同じようには出来なかったけど。
それでも嬉しかったんだ。
生きてるんだ。そう思えたから。
ねー、神様。
俺タヒぬの早過ぎない?
もう少し生かさせてくれないの?
酷いよ。そんなの。
神様の意地悪。
なんで、死にたいと思う人間を生かして。
生きたい俺を〇すのかな。
神様って不思議だね。
今まで色んなことがあったな。
小さい頃、両親が目の前で死んだ。
当時の俺たちは理解するだけに精一杯で兄弟達を支えるのが必死だったな。
その時だっけ、コロナになったの。
辛かったな。あれ。
咳止まんないし、熱下がんないし。
弟達にもお兄ちゃんにも迷惑ばっかりかけたな。
お兄ちゃん、あのおばさんとずっと話してきたんだっけ。
お兄ちゃんって凄いんだな。
俺だったらすぐ感情的になっちゃって殴っちゃうよ。
でも、それでもお兄ちゃんは優しかったから、殴りも罵倒もしなかったね。
そんなお兄ちゃんを見て俺少しイラってしたんだよ。
こんなに自分の大切なものをいじめてきたやつに生きる権利があるのか俺には分からなかった。
弟たちでさえも罵倒してたのに、お兄ちゃんがこいつを許せたのがよく分からなかったんだ。
でもね、あとから知ったんだよ俺。
兄ちゃん、最後にあのおばさんにあった日の夜部屋で壁に打ちつけて泣いてたんだよね。
ベット叩いたりしてさ。
俺隣の部屋だったらちょー驚いたんだからね。
でも、その時俺嬉しかったんだ。
お兄ちゃんも人間なんだ。って思えたの。
お兄ちゃんは、俺が出来ないこと全部出来るからさ。
俺には人間じゃないようにしか見えなかったの んだよ。
でもね、その時やっとわかったの。
お兄ちゃんも人間なんだなって。
俺、部屋で沢山泣いたんだ。その夜。
もっと早く気づいていればって。
後悔したんだ。
見て見ぬふりをした自分が、醜く思えたんだ。
その後だったよね、俺とお兄ちゃんで弟達をどうにか出来るようになったのは。
さとちゃんところちゃんの反抗期酷かったな笑
めっちゃ叩かれたな笑
言葉遣いも荒かったし笑
ジェル君とるぅちゃんはいつも優しかったね。
何となくわかってたんだろうな。
小さかったのに。
よく、お手伝いしてくれたよね。
そしたら、さとちゃん達の反抗期も止まったんだよな。
弟達の力は偉大なんだね笑
俺が居なくなっても安心だなぁ。
皆のこと困らせちゃってごめんね。
こんなお兄ちゃんで。
本当はもっと、もっと、遊びたかったな。
まっと、話したかったし、どこか生きたかったし、食べたかった。
もっと皆と過ごせたら良かったのに。
俺、皆とお別れなのかな…。
ジェルver
ジェル「兄ちゃん、、」
ジェル「俺待っとるで」
ジェル「いつでもええからさ、」
ジェル「目開けてくれよな」
ジェル「俺前みたいに話したいんや」
ジェル「沢山沢山、ポロポロ」
ジェル「俺を兄弟を、置いてかないでやポロ」
医者「大丈夫ですよ」
医者「きっと目を覚まします」
医者「莉犬くんは生きてなきゃダメなんです」
医者「もっともっと沢山生きなきゃ」
医者「いけないんです」
ジェル「俺達のこと怖がるんかな、」
医者「可能性はゼロじゃない。」
医者「それでも、大丈夫だって」
医者「何度だって伝えていく」
医者「分からなかったとしても。」
医者「何回でも、何十回でも伝えよう。」
ジェル「…ポロポロ」
医者「莉犬くん、弟泣かせちゃダメだろう?」
医者「早く目を覚ましてあげて」
莉犬「んっ、…ポロポロ」
ジェル「兄ちゃんっ…!!!!ポロポロ」
莉犬「じぇうくッ…ポロポロ」
莉犬「戻れたんだ俺ッ…ポロポロ」
莉犬「良かった良かったよぉ…ポロポロ」
医者「体調はいかがでしょうか」
莉犬「大丈夫です」
医者「そうですか」
莉犬「あ、でもッ…」
莉犬「ちょっと、頭痛いかもです…」
医者「ふふ、言えるようになりましたね」
莉犬「へ、?」
医者「偉いですね、偉い偉い」
莉犬「えへへ…///」
看護師「成長しましたね、莉犬くん」
医者「そうですね…」
医者「こんなに大きくなるなんて…」
ジェル「こんなにちっちゃいのに?」
莉犬「おいっ!笑笑ケホケホッ」
看護師「無理しちゃだめですよ…笑」
看護師「まぁまだ伸びるかもですし…?笑」
医者「そうそう笑」
莉犬「なんか慰められてるし…笑」
ジェル「兄ちゃん…生きてくれてありがと」
莉犬「助けてくれてありがとジェル君」
莉犬「皆にも言わなきゃだね…」
ジェル「兄ちゃん達今風呂やねん」
莉犬「そっか」
莉犬「ジェル君はいいの?」
ジェル「俺はええって言った」
莉犬「なんで?」
ジェル「兄ちゃん1人になんてさせへん」
莉犬「ふふ、大人になりやがって笑」
莉犬「可愛いなぁもう…笑」
ジェル「可愛いのは兄ちゃんやで?」
ジェル「ちっちゃいし」
ジェル「優しいし、」
ジェル「髪の毛ふさふさやし、」
ジェル「照れ屋さんやし、」
ジェル「何より、兄ちゃんの目優しいんや」
莉犬「なんか一言余計だけどありがとね?笑」
莉犬「ジェル君だっていいとこ沢山だよ」
莉犬「優しいし、」
莉犬「気持ち理解しようと努力できるし」
莉犬「勉強もコツコツできるし」
莉犬「部活だって一生懸命だったし」
莉犬「今でも仕事頑張ってるし」
莉犬「何より、いっぱい笑かしてくれる」
莉犬「そんなジェル君だから好きなんだよ」
ジェル「それ告白?w」
莉犬「違うわっ笑笑」
さとみ「んーなんだってぇ?w」
莉犬「うわぁ、さとちゃん!!」
さとみ「莉犬起きたんだ!!」
さとみ「偉いじゃん笑ヾ(・ω・`*)」
莉犬「うわぁ、髪ぐちゃぐちゃになった!!」
さとみ「元からだろ 」
莉犬「3人は?」
さとみ「あー、3人?」
さとみ「下で飯買ってる」
莉犬「そっか、」
さとみ「食欲は?」
莉犬「そんな無いかな、笑」
さとみ「あっそう」
莉犬「るぅちゃんは?大丈夫なの?」
さとみ「おぅ!大丈夫そうだぜ」
莉犬「俺のせいだからさ、」
さとみ「それるぅとも言ってた」
さとみ「兄弟似てるもんだなぁ…笑」
ジェル「やなぁ、笑」
コメント
2件
莉犬くん目覚ましてくれてよかったー🥹またみんなで仲良くしているところみたいな! 続き楽しみです!!