本音と恋の両立は難しい

柚璃「このあと時間ある？」

音魅「え！？」

音魅(よよ、呼び出しかな！？)

音魅(やっぱり私なんかが…)

陸徒「柚璃、甘奈さんが困ってる」

柚璃「あ、ごめん」

柚璃「前から音魅と話したいなって思ってたんだけど、ほら陸徒がいつもウロチョロしてるから」

陸徒「！！？」

羅輝「まさかの流れ弾って顔してるけど、マジでそうだからな」

陸徒(まさか甘奈さんに友達ができなかったのって俺のせい！？)

燈真「そんな好きなんだ？」

陸徒「っ！否定しにくいイジリやめろよ！」

燈真「ごめんごめんw」

柚璃「じゃあ今日は音魅借りていいよね」

陸徒「本人が良いんならね」

音魅「うん、大丈夫」

柚璃「よし！じゃあ行こう！」

音魅「ど、どこに？」

柚璃「着いてからのお楽しみ！」

燈真「なら俺らもどっか行こうぜ」

羅輝「おお！良いなそれ」

羅輝「どこ行くんだ？」

燈真「カラオケとか？」

羅輝「そうだ！俺まだ燈真に点数勝ってねぇんだった！」

燈真「勝てるかな？俺に」

音魅達

音魅「あの、どこ行くの？」

柚璃「美容室！」

音魅「…え」

柚璃「うーん、って言うか私の家？」

音魅「び、美容室…なの？」

柚璃「うん、それでいつか私もなりたくて」

柚璃「だから音魅のその長い髪切りたくて」

音魅「えと、嫌だ」

音魅「私、髪長くないと落ち着かないって言うか…」

柚璃「なにそれ！マジ？それともふざけ？」

音魅「ま、マジ！」

柚璃「あははw音魅って面白いね！」

柚璃「大丈夫だって、陸徒の好みな髪にしてあげるから」

音魅「…それでもやっぱり」

柚璃「音魅は陸徒の事好きじゃないの？」

音魅「…えと」

音魅(言ったら嫌われないかな、変な人だって思われたくない…でも言わない方がおかしいのかな)

柚璃「陸徒のことだし、放って置けないほどの事だったのかな」

柚璃「大丈夫だよ！私はなんとも思わなって約束する！そもそも私がこう言うこと聞いたしね！」

音魅「！！…じゃ、じゃあ話しても、いい？」

柚璃「うん！」

お母さんの事、いじめの事それを助けてくれた阿賀くんの事、詳しくじゃないけど話した

柚璃「なるほどねぇ、それでそのいじめてきた奴って？」

音魅「年上の人だから、名前は…」

音魅「…聞いてどうするの？」

柚璃「ネットに晒す」

音魅「い、いいよ！しなくて」

柚璃「って言うか聞いてて腹立ってきた」

柚璃「…よしじゃあこうしよう！」

音魅「？」

柚璃「やっぱり見た目は大事だから髪だけでも切らない？」

柚璃「みんなの音魅のイメージを変えるの！」

音魅「え？」

柚璃「暗い子から可愛い子に！」

柚璃「それだけでもいじめられにくくなったりするよ」

音魅「でも、今更変えるのは勇気が…」

柚璃「大丈夫！これからは友達だし朝とか話に行くから」

柚璃「隣が陸徒だし、羅輝とか燈真も集まるし、一石二鳥でしょ！」

柚璃「って言う事でパパッと切っちゃおう！」

そう言って私を強引に引っ張って店内に入れられた。短くする！って張り切ってたけどやっぱり短いのは恥ずかしいから程々にって頼んだらしぶしぶ頼みを聞いてくれた

そして…

柚璃「これで完成！」

音魅「…！！」

柚璃(切るって言ったのは私だけど、これは上手くいきすぎじゃない？)

柚璃(って言うか元が良すぎる！こんなに可愛いのに長い前髪で隠れてたなんて)

音魅「良い感じ…かも」

柚璃「うん！やっぱり音魅はこれの方が可愛いよ！」

音魅「そっ、そう…かな///」

柚璃「…やば！もうこんな時間？」

柚璃「ごめんね、切るのに夢中で時間見るの忘れてた！」

音魅「ううん、ありがとう沢波さん」

柚璃「沢波さんって久しぶりに言われたよwいいよ柚璃で」

音魅「じゃあ、ありがとう柚璃」

柚璃「いいよいいよ、もう遅いし途中まで送るよ。それになんか変人に襲われそうだし」

音魅「おそ…？」

柚璃「ううん、なんでもない。行こっか」

音魅「うん…？」

ガチャ

柚璃「あ、さっきのさ陸徒の事好きかどうか聞いてもいい？」

音魅「友達かな…それと私ね……好きとか、好きになるとか愛す愛されるっていう感情がよく分かんなくて」

柚璃「…え？」

音魅「分からないって言うよりも、忘れたのかも」

音魅「…こんなこと言われてもって感じだよね」

柚璃(話を聞けば聞くほど音魅がどれだけ辛かったのかなんて簡単に想像できちゃう)

柚璃「…いつか分かるといいね」

柚璃「でも、私は好きだよ音魅の事！」

音魅「…！えへへ」

柚璃「やっと笑ったね」

音魅「あっ」

柚璃「もっと笑っていいのに」

音魅「なんか、ちょっと恥ずかしい」

柚璃「可愛いのに！」