テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
亜漕は、「奥の院」の仏像の奥の部屋で、一人考えていた。(どうやって戻ったら効果的かな…)そもそも彼女がここに住んだのは、山富士と黒木夫人とフルタを誘って奥の院に来た事にある。
自分は遅れて到着し、しかも皆より後から下山した。しかし裏道を使ったので、かなり早く幻覚寺に到着した。一杯食わそうとし、転んで死んだフリをして、金隠氏に口裏合わせをさせた。
全員が絶叫し、信じ込んだので戻るに戻れなかった。さいわい、黒木夫人が山富士とフルタをあづかり、家事手伝いで同居をさせたので、亜漕は完全に死亡と信じて疑われ無かった。
暫く奥の院の狭い部屋に蟄居し様子を見た。しかし山富士はどうも頼りない。黒木夫人は死んだ亭主の前妻の息子が家を抵当に入れていたのを知らず、自宅を差し押さえられ、また幻覚寺に戻った。彼女もまた尼僧修業者だ。
満腹寺のスケベ和尚への上納金が高額だから、寺は廃業しようと思ったが、形勢が変わった。今度こそあまり資金繰りに悩まず、幻覚寺を維持出来そうで有る。
そして彼女は、この場所もまた気にいっていた。(静かで、狭いけど金隠氏に修繕して貰って居心地が良いし…どうしよう)
93
#掃除
月城 蓮桜音
5,050
saza
148
水羽
1,062
コメント
1件
第117話、読み終えました! 亜漕さんの「どうやって戻ったら効果的かな」という出だしから、まさか死んだふりがここまでの長期戦になるとは思ってなかったんだろうなあ…(笑) 静かで狭いけど居心地良い場所に、ちょっと愛着が湧いてきてる感じが、彼女の複雑な心境を表してて好きです。 黒木夫人や山富士たちの動きも気になりますね!続きが楽しみです📖