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ツクヨミ(初心者)

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きっと、私は君を探していたんだろう。
その、長く白いまつ毛の下に埋まる。
空のように澄んでいて、海のように深い瞳。
雪が積もったような綺麗な白い髪。
やっと出逢えた。私の
中学2年の夏。
家に近道の路地裏を通る。
空はオレンジ色に染まっていて、カラスの鳴き声が夜の始まりを告げるよう。
1歩、2歩足を踏み出し家へ向かう。
背後からはぴちゃぴちゃと水を踏む音。
嫌な予感というのはよく当たるもので、しかしそれを現実だとはなかなか思えなくて。
グッと首に力が入る。
自分の首元に視線をやるが、何か黒く霞のようなモノが私の首を締めている。ただその光景だけが目に映る。
「 ウッ 」
苦しくて、吐きそうで、全身から水分が吹き出すようなそんな感覚。
「 な”っに … 」
意識がもうろうとして、夢を見ているような感覚にまで陥る。死ぬ。そう分かっていても体は動かせない。
バンッッッ
銃声のようなそんな音が聞こえたと同時に、首に入っていた力がなくなる。
水分も体に戻るような不思議な感じ。
「 あっぶなぁー、キミそろそろ死ぬところだったよ 」
ヘラヘラとポケットに手を突っ込みながら近寄ってくる男。サングラスに映る私の顔がなんとも惨めで、阿呆らしい。
「 うーん、まあ一応病院とか行くか、家で安静にしなね 」
そう言って、何事も無かったかのように路地を引き返す。
「 あっ、あの 」
掠れた声で引き止める。全身黒くて。でも、頭はそれとは正反対に白く美しい。
「 ンー? 」
「 助けてくれてありがとうございました 」
「 あぁー、いえいえ 」
「 あっ、キミ、見えるようになるといいね 」
意味の分からない言葉を残し、その男は去っていった。
その日から私の中で、何か黒く渦巻くものが体内にいる気がする。何か言葉を唱えたら、力が湧き出てきそうな。
私の瞳に映る景色だって変わって、黒い物体や気持ちの悪い生物がウロウロと街中を歩いている。
カイブツ。
「 何この力 」
それは、また黒いナニカが私の事を襲ってきた時に発動した。
追い払おうと手を払ったその瞬間。
ナニカが苦しみながら消えていく。
手からは体内から電気を放出したような感触が残っている。
「 おや?助けは必要なかったようだね 」
そこには、あの男と同じ黒い服を着た男と女がいた。
「 一般人が襲われるって聞いたから来たのにー、コイツ一般人じゃなくね? ゲトウ 」
「 そうだね、この子もこちら側だね 」
二人で和気あいあいと話をしている。
「 あ、あの、カイブツ達はなんなんですか 」
「 あれは、呪いだよ 」
「 ほら、挨拶 」
「 初めまして、****です 」
「 これが制服と生徒証だ 」
「 はい 」
「 もう一人、生徒がいるんだが今は任務で遠くにいてな。帰ってきたらまた挨拶をすればいい 」
木の音が歩く度になる。ぎしぎしと。
田舎の校舎のようで自然の匂いもふわふわと舞っている。
黒い制服に身を包まれて、私の茶色の髪が目立つ。耳の高さで結ってクリップで留める。
「 あっ、ゲトウと 」
私の顔をまじまじ見る。
「 **だよ。ショウコ 」
「 **よろしく。それにしても、アンタの呪力量多いね。ゲトウよりあんじゃない?笑 」
「 それは聞き捨てならないな。けど隣にいるだけでヒリヒリと肌に刺さるようだ 」
正直、呪力?とか分からないし。きっとこれから危険な仕事をするんだろうなとは言われなくても分かるし。
ただ、このふたりを見ていると私と変わらない青春をしているようだった。
数日後。もう1人の生徒と出会う
「 あれ? なんかどっかで 」
白い髪に綺麗な瞳。
夕焼けの下に光っていた君は、今日は青空の下で輝いている。
「 あ〜、アノ路地裏の子?やっぱ呪霊見えてンだ 」
へにゃっと笑って、こちらに近づく。
「 でも、なんかオマエ…っ、なんでもねぇ 」
そう言って彼はどこかへ消えてしまった。
「 **初任務だ 」
そう彫りの深い男が私に紙切れを渡す。
「 4級程度だが、初任務ということでゲトウについて行ってもらおう 」
「 いつから、**は呪霊が見えるようになったんだい 」
「 いつからかなら、産まれた時からなのかもしれないし。けど、明確に見えると自覚を持った日は 」
頭の中であの綺麗な白が揺れる。
「 まぁいいさ。手本をよく見ているんだよ 」
そう言って黒髪の男が呪霊と呼ばれるものを祓った。胸の奥がヒリついた。
「 呪霊は階級で位分けをされているんだ。今私たちが戦っているのは4級と言って、一番弱い位だよ 」
それでも、気持ちの悪いことには変わりがない。四つん這いで黒くドロドロとしていて。
見ているだけで不愉快だった。
「 さぁ、祓ってごらん。大丈夫、私がついてるよ 」
『 ゴジョウ!聞こえる!? 』
『 ぁー?ンだよショウコ 』
『 ゲトウが!!──────────── 』
『 は’?』
なんだろう。ふわふわする。身体の中の黒いナニカが私を自由に動かしてくれる。
手から流れるソレはきっと呪力で、たった少しの呪力でも
ガシャンッ
こうやって破壊ができる。
「 や、やめるんだ**!! 」
そう、何も聞こえない。
きっと私は生まれた時からコチラ側。
赤ちゃんの頃がずっと、私の中で暮らしていたこのカイブツは。きっと私自身。
きっと、あの時。
あの場所で。
綺麗な君が助けてくれたから、
「 オ”イッ 、嘘だよなァ、傑 」
「 夏油! クソッ、五条。夏油は私が何とかするから、あのカイブツ頼むよ 」
「 あぁ、これは オレの責任だ 」
ゆらゆらと君が近づいてくる。私を助けてくれたあの時は違う。私を酷く憎む目で。
「 私ね、ずっと探していたのあなたのことを 」
「 は? 」
「 私を助けてくれたあの日から、私の中のナニカが疼いて。ずっとずっとあなたを取り込みたかった。この体に。 それで一緒に行きたかった 」
「 何言ってンだよ 」
「 私、凄く好きなのあなたのこと。みんなが私を呪っても、あなたが私を呪っても。それは全部私の力になるの! 」
「 オレが、あの時オマエを殺してたら 。傑はあんな目にあわなかった 」
サングラスを外す。奥に隠されていた、海のような空のような、ダイヤのような。何にも表せないその美しい瞳が今私だけを捉えている。
その瞳に映る私は
カイブツ
「 ッ、やだこんな姿 」
「 それがオマエの本当の姿なんだろ 」
「 私、ワタシの 」
「 5レ蛾、苡trシ 」
「 なァ、オマエ名前なんて言うの 」
それは、呪霊に対してじゃない。同級生への純粋な疑問だった。
「 ** 」
「 へー、いいじゃン 」
そう言って君は、私の腹を切断した。
「 も、もし私が来世ちゃんと人間として産まれたら、たくさん話たいです 」
これは
「 産まれたら、ね 」
君と私の縛りである。
コメント
2件
久しぶりに書くから、口調とか文とかホントに上手くできないよ😭😭 これから今まで通りにかけるように頑張りたい🔥
めっちゃ重くて苦しくて、でも綺麗な話だった……。主人公が自分の中の「カイブツ」に気づいて、五条くんに執着していくところが、すごく切なくて。『来世』の縛りが胸に刺さったよ。続きが気になる……! ぬぬさんの表現、すごく好きです。