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撮影が終わったスタジオの空気は、夕方の光に包まれて穏やかだった。
スタッフが片づけを始める中、佐野はひとりソファに腰を下ろしてスマホをいじる吉田をじっと見つめていた。
「……じんちゃん、今日もかっこよかったねぇ。」
「また始まった。おつかれ、…はやちゃん。」
「“はやちゃん”って呼んでくれた〜!」
佐野は嬉しそうに身を乗り出す。
「え、呼んだだけでそんなに喜ぶ?笑やっぱちょっと怖いよ。」
「怖くないって。嬉しいの!俺、仁人に名前呼ばれるだけで幸せ感じるタイプだから!」
吉田はため息をひとつ。
慣れているとはいえ、この“愛の圧”には毎回ちょっと押される。
「勇斗さぁ、最近ほんと甘々すぎない?ファンの前でもちょっと控えめにしてね。」
「うん、でも俺、仁人が笑うと全部どうでもよくなるんだもん。」
「……そりゃ、こっちが照れるわ。」
ぽつりと呟いた自分の言葉に、 佐野はすぐに反応して、子犬みたいな目で顔をのぞき込んでくる。
「え、今“照れる”って言った!?仁人、俺のこと意識してる?ねぇ、ちょっとしてる?」
「してない!してないから顔近づけんな!」
「やっぱしてるじゃん〜!」
「……してないって言ってるでしょ。」
吉田は耳まで赤くして、そっぽを向いた。
そんな彼を見ながら、佐野はふっと笑う。
“この温度差が、心地いいんだ。”
一方で吉田も、内心少しだけ思っていた。
(なんでこの人、こんなに真っ直ぐなんだろう。 ……ずるいな。)
スタジオの照明が落とされる。
夕焼けが二人の間をオレンジ色に染めた。
「ねぇ、仁人。」
「ん?」
「好き。」
「……知ってる。」
そう答えた仁人の声は、いつもより少しだけ優しかった。
久しぶりの投稿になりました。
最近忙しすぎて全然書けてません😭
さのじん初めて書きましたがどうだったでしょうか?もうすぐスマポですね!チラチLOVE初日から浴びれるの楽しみです💕
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