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好きじゃん!の詰め合わせセット

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好きじゃん!の詰め合わせセット

2 - 弟2人のお昼ご飯

♥

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2025年01月13日

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※グクくんとテテくんのお話になります。




「テヒョンイヒョン」

「んー?」

「これ食べて良いですか?」

「あ〜、駄目だよ。それは僕が食べるやつだから」

「…じゃあ、こっちのラーメンは?」

「駄目駄目〜、僕が食べるやつ」

「…このお菓子!」

「駄目〜、食後に僕が食べるやつ」

「………お腹空いた!!」


朝から撮影と打ち合わせ、お昼なんて食べる暇もなくレコーディングに入り、やっと宿舎に戻ってこれたのに…一口もくれないテヒョンイヒョンに腹が立ち、他のヒョンに助けを求めようと後ろを振り返るも、誰もいない。…そうだ、皆部屋に戻っちゃったんだ…自分で作れって?嫌だよ、疲れたし面倒臭いもん!


「ヒョン〜、お腹空いた……」

「僕だってお腹空いたから食べてるんだよ?それに、頑張って自分で用意したんだから」

「一口くらい良いじゃないですか」

「やだよ、下っ端は甘やかすだけだと碌な奴にならないって聞いたし」

「……誰から?」

「神様」


…こりゃ駄目だ。不機嫌な僕の事なんかこれっぽっちも気にせず、鼻歌を歌いながらラーメンを口に詰め込むテヒョンイヒョン。…そのラーメン、残り一袋しかなかったやつじゃん。僕も狙ってたのに……


「……そのラーメン、もうストックないじゃないですか」

「うん、最後だった」

「……僕も、それ食べたかった」

「今度、ジンヒョンの買い物に付き添っていけば?そしたら買えるんじゃないの?」

「……今食べたい!!食べたい食べたい食べたーい!!」


こうなったらマンネだからこその特権である、駄々こねを発動するしかない!テヒョンイヒョンが食べれないように右腕を掴んで振り回せば、ため息が聞こえてきた。少しは効いたか?


「仕方ないなぁ……愛嬌してくれたら良いよ」

「……愛嬌?」

「はい、いくよ!3、2、1!」

「…ぷいん!」

「微妙だなー、もう1回!3、2、1!」

「ぷいぷいん!」

「…何だ、そんな程度か…無理だな」

「……これで駄目はヒョンが意地悪なだけですよ」


僕がこんなに愛嬌したのに、そんな程度だと?ジミニヒョンなら良いよ〜ってくれてたはず。やっぱりこのヒョン、ケチだ!いっその事奪い取ってやろうかとも思ったが、思った以上に空腹の限界がきてるらしく、そんな元気は出ない。


「………じゃあ、水で我慢します………」

「水?自分で作れば良いのに!まだ他のラーメンあったでしょ?」

「お腹空いたんですってば……うぅ……ひもじい……」

「………もう!これじゃ僕が弟の事いじめてるみたいじゃんか!…仕方ないな、一つ言う事聞いてくれるならあげる」

「!、聞きます!何!?」


いじめてるみたいじゃなくていじめてるじゃん、という本音はあえて言わず、テヒョンイヒョンの方を向いて次の言葉を待つ。朝までゲームに付き合えとか?そんなんでラーメン貰えるなら全然やる。


「……キスしてよ」

「………ん?」

「だから、僕にキスして。そしたらあげる」

「……………ヒョン」

「…なーんてね!嘘だよ、明日の朝までゲーム「そんなんで良いんですか?」……え?そんなんって………っん………!」


キスしてだなんて……恋ではないけど…好きな人ではあるから。愛情表現の一つなわけだし、全然問題ない。僕は躊躇なくテヒョンイヒョンの両頬に手を添えると、整った唇に自分のを合わせる。…ラーメンの味がする。


「………ん……」

「はぁ………」

「……ラーメン食べても良いですか?」

「……え?あ…うん……」

「ありがとうございます!いただきます!……ん!美味っ!」


自分で言ったくせにポカン、としているテヒョンイヒョンを不思議に思うも、やっとありつけたラーメンの味を脳に記憶させる為にしっかり噛む。久しぶりに自分の中でヒットした味かもしれない。今度買わなきゃ。


「……ねぇ、グガ」

「ふぁい?」

「……さっきの事、他のメンバーには話さないでよね」

「……?、何でですか」

「……さっきのは、僕にしかやっちゃ駄目だからね」

「………え?何で「それ、全部食べて良いよ。僕部屋戻る」……はい………」


パタン……


…何でテヒョンイヒョンにだけ?その理由が分かるのは、このラーメンのストックを買いに行った後の話……

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