テラーノベル
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Shin
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「迷宮」の撮影が始まり、島田は先輩である環の楽屋を訪ねた。
ドアをノックして、
「島田ですが、ご挨拶に伺いました。」
と声を掛けると、
「どうぞ。」
と声がした。
「失礼します。」
と島田が楽屋に入ると、環は髪をブラシで梳かしながら、
「あら、今をときめくハンサムさんじゃないの。
今日はよろしくねえ。」
と環が張りの良い声で早口に言った。
「共演出来て光栄です。
足を引っ張らないように頑張ります。」
島田は堅い口調で答えた。
本当は舞い上がっていたのだが、二枚目の仮面を被った。
「堅いのねえ。
もっと気楽になさいよ。
じゃああたし着替えがあるから、またね。」
環はニッと笑うと、カーテンの中に消えて行った。
島田は環の飾らない人柄に触れて、ますます憧れの気持ちを強くした。
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