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悠の目には涙が浮かんでいた…
そこには過去の家族とのいざこざが関係していた
その昔、まだ夜が産まれて2年経つかどうかの時、
悠が5歳のときにはもう顔が整い始めていた。
それはもう…母と父の良いとこだけを取って集めただけでは説明のつかないくらい。
そして母と父はどちらも相手の不倫を疑った。
夜も悠に似て、両親の何倍も顔が整って育ったため
DNA鑑定に持ち込んだ。結果が出る前に父が出ていってしまい、母も他の男遊び始めるようになってしまった。
結果が出るとき父はもう家から出て、
母は遊び歩いていて、見ることがなかったが
結果は適合。
科学的に母と父の子供であると証明されたのを
子供ながらに知った。
息子を理由に両親は別れて各々別の相手を作った。
父に親権があったため母が養育費としてお金を入れ
家は父が用意して、家賃を払う。
そして、今になる…
夜「兄ちゃん!一回外の空気吸いに行こう。」
と夜は子供のように泣きじゃくる悠を連れ、公園を歩いた。
夜「あいつらは新しい恋人を作るための理由が欲しかっただけなんだよ!」
悠「理由…?」
夜「そう!兄ちゃんのせいじゃない!兄ちゃんが責任を感じることはないし、そうやって泣くこともないんだよ!」
悠「夜は強いんだね…」
軽く1時間は公園のベンチに座っていただろう。
夜「ごめん、落ち着いたよ…」
と2人は自宅の方へ歩き出す。
そのとき雨が降り始める。
まるでアニメの暗いシーンかのように。
翌日、悠が学校に行っても誠が悠に話しかけることはなかった。
悠が話しかけてもどこか他人のような…
悠の頭には離れるという選択肢しか浮かばなかった。
そして2週間後悠はある噂を知ることとなる。
『誠に彼女ができた』
と…
最初に知ったとき悠は吐き気、腹痛、頭痛、全身骨折、が一気に起こったような感覚に見舞われた。
そして学校を早退すると…
涙腺が崩壊するのを感じた。
なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?
俺だけでいいんじゃないと言ってくれた
僕に笑いかけてくれた
僕に話しかけてくれた
僕になら話せる、僕にだったら話せる、僕だけにしか話せない、
僕がいないといけない、僕にいてほしい、僕しかいらない、
って思って欲しかった。
僕は
誠とじゃないと話せない、話したくない、話さない
誠がいたほうがいい、いてくれたほうがいい、
いないといけない。
誠の事が好き…大好き…愛してさえいた。
なのになんで?彼女ができた?は?
おかしいよ…おかしくない?
僕は今何を感じてる?
怒り?憎しみ?哀しみ?寂しさ?妬み?
何を感じてる?
自己顕示欲の塊みたいな虫になんの価値がある?
集まることでしか自分の力を誇示することのできない糞虫になんの魅力がある?
なんで誠はそんな糞と付き合う?
どんなに考えても分からない…
大粒の涙を滝のように流しながら
半分脱水症状になりながらも
悠は泣く。
地に堕ちるほど好きだった…愛していた…
そんな相手からの好意が感じられた…そんな時に
その相手が女を作ったなんて…
浜野悠は地に堕ちた。
実質的な地位とかの話ではなく…
浜野悠は壊れてしまった。
身体とかではなく…
これから先どうなるのか…
悠も誠もお互いの気持ちがすれ違い、
交わることのない平行線みたいな、
アニメみたいな、
そんな物語がどう進むのか?
アニメとかドラマとかはすれ違った平行線も
角度が90度変わり、交わるものですが…
悠と誠の物語はどうなるのか?