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猫アレルギー
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かえ
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コメント
1件
忍ちゃんの情報ソースが猫ってところ、めちゃくちゃ好きです(笑)。「人が多いとこ嫌い」→「裏階段」って発想の飛び方、独特すぎて逆に信用したくなる。それに「なんで人間、好きなのに怒るんだろ」って台詞、すごく刺さりました。探偵チームっぽくなってきた空気もいいですね。続き気になる!
廊下の奥から、 先生の声が響いた。
一気に空気が変わる。
「……っ」
女子が小さく顔を歪めた。
「お前たち、廊下で騒ぐな」
「あ、いやこれは――」
若武が説明しようとする。
けど。
女子はその隙に、 くるっと走り出した。
「あっ!」
「待て!!」
若武が反応する。
速い。
さすがエースストライカー。
でも。
「若武、だめ」
急に声がした。
いつの間にか。
忍が、 廊下の窓側に立っていた。
「えっ!?」
びっくりした。
いたの!?
「忍!?」
若武も止まる。
忍は、 走っていった女子の方を見ながら、 ぼそっと言った。
「今追うと、逃げる」
「いやもう逃げてるだろ!?」
「違う」
忍が首を振る。
「完全にいなくなる」
なんか。
言い方が独特だ。
でも。
上杉君は普通に聞いている。
「理由は」
「さっき、猫いた」
「猫?」
私が聞き返すと。
忍がこっちを見る。
「黒白の」
「いやわからないけど……」
「その猫、人が多いとこ嫌い」
「うん?」
「だからあの人、多分いつも裏階段通る」
……え?
一瞬、 廊下が静かになる。
「なるほど」
最初に反応したのは、 黒木君だった。
「人避けて移動してる可能性か」
「たぶん」
忍がうなずく。
「猫が見てた」
「忍、猫情報ソースにすんな」
上杉君が冷静に言う。
「でも当たるんだよなぁ……」
小塚君が苦笑した。
え。
当たるの?
「よし!!」
若武が急に拳を握る。
「裏階段だな!!!」
「声」
「小塚最近それしか言ってないな!?」
「若武がうるさいからでしょ」
美門君が笑う。
すると。
「アーヤ」
黒木君がこっちを見る。
「行ける?」
「え?」
「無理なら俺たちだけでも……」
「行く。」
反射で言っていた。
だって。
ここで置いてかれるの、 なんか嫌だった。
「……ふうん」
黒木君が少し笑う。
「ちゃんと探偵チームっぽくなってきた」
「いやまだ見習いみたいな感じだけど……」
「じゃあ見習い探偵」
なんか、 ちょっと嬉しい。
「よーし」
若武が腕を上げる。
「裏階段捜索作戦開始だ――――!!」
「だから声‼」
小塚君のツッコミが響く。
その横で。
忍が、 窓の外を見ながらぽつりと言った。
「あと、あの人泣いてる」
「……え?」
「猫がびっくりしてた」
みんなが一瞬黙る。
忍は、 本当に不思議そうな顔で続けた。
「なんで人間、好きなのに怒るんだろ」