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猫アレルギー
111
158
まあ
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かえ
311
結局。
先生に軽く注意されたあと、 わたしたちは裏階段へ向かった。
校舎の端。
人通りの少ない階段。
昼間なのに少し暗い。
「なんか秘密基地っぽい」
私が小さく言うと。
「わかる!!!」
若武が即反応した。
「こういう場所は事件が起こる!!!」
「起こらなくていい」
上杉君が冷静に返す。
「でも確かに、普段あんま人来ない」
小塚君が周りを見る。
「サボりの定番場所ではあるけど」
「若武、来たことある?」
「あるわけないだろ!!!」
一瞬の間。
美門君が笑った。
階段を上がっていく。
ギシ。
古い音が響く。
すると。
「あ」
忍が急にしゃがみこんだ。
「忍?」
「いた」
「猫?」
「うん」
忍が階段の隅を指差す。
そこには。
小さな黒白猫。
「ほんとだ……!」
思わず声が漏れる。
かわいい。
猫は、 忍を見ると警戒もせず近づいてきた。
「え、なんで!?」
「忍、動物に好かれすぎじゃない?」
美門君が言う。
忍は普通に猫を撫でながら。
「この子、さっきの人見てた」
「また猫情報」
上杉君が言う。
「でも七鬼の猫情報、精度高いからなぁ」
黒木君が苦笑した。
「え、ほんとに?」
「前、1回猫追いかけたら犯人いた」
「どういうこと?」
「俺もわからない」
黒木君が真顔で言う。
わからないんだ。
その時。
若武が急に止まった。
「……おい」
珍しく、 少し真面目な声。
「これ」
階段の途中。
窓の下に、 何か落ちていた。
「……ハンカチ?」
私が近づく。
白い布。
端に小さく、 青い刺繍が入っている。
『R』
「イニシャル?」
小塚君が言う。
すると。
「違う」
上杉君がしゃがみこんだ。
「これ、中等部の学年カラー」
「え?」
「青は二年」
上杉くんが、 ハンカチを見る。
「しかもこれ、女子用」
一気に空気が変わる。
「じゃあ、あの子の?」
「可能性はある」
その時。
「……待って」
急に、 美門君が止まった。
「この匂い……」
「匂い?」
「香水」
一瞬、 みんなが黙る。
「甘い匂いが二種類する」
「え」
「しかも片方、さっきの子じゃない」
空気が変わった。
「……つまり?」
上杉君が聞く。
美門君は、 静かに言った。
「この人、誰かと会ってた」
コメント
1件
まあさん、第12話読みました! 裏階段の仄暗い感じ、すごく好きです。猫が出てきて一気に空気が柔らかくなったかと思ったら、ハンカチと「R」の刺繍でまた緊張が走って…しかも美門くんの「匂いが二種類」って、ちょっと不気味でゾクゾクしました。 誰と誰が会ってたんだろう。続きが気になります…!