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志摩まずいよぉ… いつも文章の書き方が上手で尊敬します!素敵な作品いつもありがとうございます✨
志摩ぁぁぁぁぁ……死んじゃうよぉぉぉ……志摩が死んだら私も死ぬよぉぉぉぉ……
ちまちま書いてはいたんですが、全く完成しそうにないのでここで供養させてください。
いぶしまです。
ちょっと暗いけどハッピーエンドで終わる予定でした。そもそも辿り着かなかったけどね!
働いて、飯食って、寝て
働いて、寝て
飯食って、寝ての繰り返し。
24時間当番が終わったその日は非番、次の日は公休。その次の日は日勤。その次の日はまた当番。
繰り返し繰り返し、世のため人のために働いた。それが警察官として、自分のやるべきこととして当たり前だった。
自分のことまで手が回らなくなったのはいつからだったか。
捜査一課にいた時は、1週間家に帰らないなんてことはザラにあった。3日の徹夜だって普通だった。自炊しようと試みて食材を買った時に限って呼び出しを食らうものだから、色々な物が無駄になったのは今では笑い話。
捜査一課の時の方が今よりずっと大変だった。
はずなのに。
まず、朝起きることが出来なくなった。
早めにアラームをかけて寝坊対策もしたけど、次第にそんな余裕もなくなった。体にムチを打って立ち上がってギリギリに出勤するようになってしまった。
それを繰り返していたら休みが来る度立ち上がれなくなった。趣味の映画もまともに見れなくなって、小説すら読めなくなった時は流石に焦った。目が滑って意味が理解できなくて、1時間に1ページも進めなくなってやっと自分がおかしくなっている事に気がついた。
その次は、飯が食えなくなった。自分で買ってきた惣菜はもちろん、分駐所で伊吹や陣馬さんが作ってくれるうどんさえも味を感じなくなって、食べることが億劫になった。どうせ味を感じないならと食事は全部栄養ドリンクやゼリーばかりになった。伊吹には勘づかれたが、なんとなく話す気にならなくてのらりくらりと躱した。むっとされたけど。
いつの間にか、今までアドレナリンだけで立っていた仕事も、重力に負けそうになっていった。下を向かないように無理やり笑顔を貼り付けて仕事をした。
なんとなく乗った体重計には適正体重よりも遥かに低い数値が表示された。飯も食えない自分の怠惰が可視化されたようで、死にたくなった。見なかったことにした。
目に見えて痩せたのが気付かれ始めて、体のラインを隠すような服を着るようになった。
なにか口に入れれば体が拒絶するようになってきた。
見た目に影響するのは心配をかけてしまう。食べることで太れないなら筋肉で体重を増やそうと思って筋トレをした。行き渡る栄養がないから筋肉なんてつくわけがなかった。もうそんなことする体力すらない。
悪夢を見るようになった。
寝れなくなった。
寝れないくせに、起きれもしない。
伊吹の、隣で走るために。まだ倒れちゃいけないのに。
俺は今、玄関から立ち上がれない。
𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃
「志摩、体調良くないから休むって」
「確かに最近ご飯食べてませんでしたもんね…」
「伊吹、今日は書類片付けろ」
「げっ」
志摩から休むと連絡があったのは、伊吹が違和感を感じ始めてから約3ヶ月後の事だった。
伊吹的にはやっと休んでくれたと安堵するほど志摩はやつれていた。
様子見に行った方がいいかなぁなんて書類を片付けながら考える。
「志摩さん、大丈夫ですかね…」
後輩の勝俣がため息とともに言葉を口にする。
「おかしいとは思ってたんだよねぇ、前は余裕もって来てたのに、ここ1ヶ月くらいギリギリで出勤してるし」
「あぁ、たしかに!」
「それにご飯食べないでしょ?どんどん痩せてっちゃうし。それに仮眠もしないし」
いつかの当番を思い出す。
先に行ってろと言われて仮眠室に行ってしばらくしても、志摩は来なかった。