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朝の教室。今日も元気よく、月見千秋に声をかける。彼女の反応が気になって、思わず声が大きくなる。
「月見ー?月見ー?スゥゥゥ月見ぃぃぃぃぃぃぃぃ!」
周りのクラスメートたちがちらちらこちらを見ているけど、そんなの気にしない。どうせ今日も彼女のことを呼ぶのが俺の仕事みたいなもんだから。
「またかよ…」隣の黎がうんざりした顔で教科書を開く。そんな彼には悪いと思うけど、千秋を無視するなんて無理だ。
「月見ー!今日も美しいねぇ!」俺の声に、千秋は一瞬反応する。だけど、すぐに目を逸らす。相変わらず無関心な様子だけど、彼女の頑なさが逆に面白い。
「うわっ!」千秋が声を上げた。その瞬間、心がウキウキしてくる。
「え〜、うわっって言われたー(笑)!そんなに俺のことが嫌か?」
「ほんと、うっざ…」彼女は小声で呟くけど、その姿がさらに可愛い。
「お前、そんなこと言ってたらダメだぞ!もっと俺みたいに明るくなれよ!」言葉遣いは荒いけど、これが俺のスタイルだから仕方がない。
反応が面白い。千秋の顔が少し赤くなったのが見えた。無視しようとしても、絶対に彼女の心の中には何かがあるはずだ。いつかその反応が明るくなると信じている。
「ゲッ」と千秋が驚いた声を出す。その瞬間、俺の目が輝く。
「え……ゲッ……?って言われたー!やっぱり俺のことを意識してるんじゃん!」
反応に楽しみを覚えつつ、彼女が無視し続けるのは可愛いと思う。そんなに俺を避けても、やっぱり気になっているんだろうな。
「うるさいよ、神風!」千秋がついに声を上げる。
「月見ー、今日も元気そうで何より!でも、お前のその反応はどうにかならないのか?」まさに面白いリアクションだ。
教室の中で、俺の声が響き渡る。彼女がどう反応するのか、毎回楽しみで仕方がない。無視されているようで、実は心の中では少しドキドキしているんじゃないかと思うと、ますます嬉しくなる。
今日も千秋をからかいながら、彼女の心を引き寄せる作戦は続く。
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