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えとゆあ推し!
39
#オリジナル
重田💋(omoda)
497
四葉
31
14歳の少年、太郎は、親からネグレクト気味の扱いを受けていた。そんなある日、倒れている老人を見かける。財布をくすねるつもりで近づいたが、老人に気づかれ、ごまかしているうちに、老人から「助けてくれた」と勘違いされた。そして、お礼として妖怪を捕まえ、使役することのできる壺をもらった。壺の力は本物だった。その壺で妖怪を捕まえ、夜道を歩く女子高生などにいたずらをして遊んでいた。
ところが、太郎が壺を忘れて学校に行っている間に、父二郎が兄一郎(太郎の伯父)にその壺を渡してしまう。一郎は一時的な壺の所有者として、すでにとらえた妖怪を使役する力を得た。ろくでなしの一郎は、その壺の力を使って周囲の人間を破滅させる。
一郎は今、急行列車に乗ったカップルに妖怪の力を使って、二人だけの密室にいるよう錯覚させた。さらに、決定的な瞬間まで、二人の姿を他の乗客から隠していた――。
翔は遥を自分の膝の上に引き寄せ、スカートを捲り上げてゆっくりと貫いた。彼女の内壁が彼を熱く締め付け、電車の揺れに合わせて腰が自然に動き始める。遥の背中が弓なりに反り、甘い喘ぎが漏れる。汗が首筋を伝い、二人の息遣いが重くなる。翔の腰がリズミカルに突き上げ、遥の胸が上下に揺れる。
「はあっ……翔、奥まで……もっと激しく……」
一郎は車両の端からその光景を眺め、壺を握りしめて息を殺した。興奮で自分の下半身が熱くなり、タイミングを計る。行為が本格的に激しくなった瞬間――遥の声が高まり、翔の動きが獣のようになるその刹那。
「蜃、今だ。周りの幻を剥がせ。あいつらだけは、まだ甘い夢の中に閉じ込めろ」
蜃の力が変化し、車両の乗客たちからベールが剥がれた。
突然、ボックスシートでスカートを捲り上げ、全裸に近い状態で激しく交わるカップルが露わになる。静寂が一瞬訪れ、他の乗客の視線が一斉に集中する。近くに座っていた中年サラリーマンが目を丸くし、女子大生が口を覆う。
「……おい、あれ……本気でやってるぞ」
「信じられない……電車内でセッ・ス!」
ざわめきが急速に広がり、スマホのシャッター音が鳴り始める。
遥と翔は幻に囚われたまま、プライベートなホテルルームで愛し合っていると思い込み、動きをさらに加速させる。遥の唇から切ない喘ぎが漏れ、翔の体が彼女を強く突き上げる。汗が飛び、結合部から湿った音が響く。周囲の視線が熱く刺さり、嘲笑と興奮の声が混じり合う。
「見てみろ、あの女の顔……」
「動画撮れ!」
乗客の一人が立ち上がり、止めようとするが、一郎は壺を振って「塗り壁」を召喚した。不可視の壁が通路を塞ぎ、誰も近づけない。
怒声が飛び交う中、カップルは幻の中で絶頂へ突き進む。遥の体が激しく痙攣し、翔の熱いものが彼女を満たす。二人は息を荒げて体を重ね、余韻に浸る。
「はあ……翔、すごかった……まだ、繋がったまま……」
電車は次の停車駅まであと15分。逃げ場はない。一郎は満足げに微笑み、最後の命令を下した。
「蜃、解け。あいつらの夢を、ゆっくり粉砕しろ」
蜃の力が徐々に剥がれ始める。最初に窓外の景色が、続いて座席の感触が、徐々に現実に戻る。遥が最初に異変に気づき、体を硬直させる。
「……翔? 周り……みんな見て……ここ、電車……!?」
翔の顔が青ざめ、慌てて体を離そうとするが、動揺してうまくいかない。周囲の乗客の視線がさらに集中し、怒声とフラッシュが浴びせられる。
「変態!」
「次の駅で警察だ!」
遥の頰に涙が伝い、翔は必死に服を直そうとするが、手が震えてうまくいかない。電車の揺れが二人の体をさらに揺らし、恥辱を長引かせる。次の駅まで、残り12分。10分。8分……。
乗客たちの野次と撮影が続き、二人は座席に縮こまり、顔を隠すしかなかった。駅に着いた瞬間、ドアが開くと同時に乗客が押し寄せ、二人を囲む。遥は泣きじゃくり、翔は土気色になりながら、ようやく逃げ出したが、動画はすでに拡散され始めていた。一郎は次の車両に移り、満足の吐息を漏らした。
「最高の時間だったぜ。次はもっと長い特急でやるか……」
一方、太郎は壺の強大な妖気を感じ、必死に追いかけていたが——闇はさらに深く広がっていた。
(終り)
コメント
6件
続きってありますか?
重田さん、第25話読ませていただきました……。一郎の悪意が計算され尽くしていて、読んでいて本当に胸が苦しくなりました。幻覚で包んだ密室から一瞬で現実に叩き落とす“蜃”の使い方が、見世物にしてやるという執念そのもので。遥があの瞬間「電車…!?」と気づく恐怖、翔の震える手——映像が目に浮かぶようで、まさに読者ごと奈落に突き落とされる感覚でした。一方で太郎が妖気を追っているのが、まだ救いの糸のように見えて。次、どうなるのか気になって仕方ないです…🌷