撮影が終わって、フリータイムをぼんさんとソファーでだらだら過ごしてたある日。
「ドズルさーん」
「はーい。どうしました?」
「その…さ、ひ、膝枕…してよ。」
少し恥ずかしそうにこちらを見ている。
「えっ?!ど、どうしたんすかぼんさん?」
「い、いや!やっぱいい!!なんでもない!」
「えー?wなんですか気になるなぁ」
「ほ、ほんとに、なんでもないやっぱり!忘れて忘れて…」
両手を顔の前で振って誤魔化すようにしたあと、ソファーの上なのに膝をきゅっと折り曲げて座り直した。
若干拗ねたように顔を背けている。
「なんでですか?別に膝枕くらい全然いいですけど?」
「…いいの?ほんとに?」
少し驚いた顔でこっちを振り向く。
「はい。いいですよ?」
「ん…じゃあお願い…します。」
ソファーで並んで座っていたから、ぼんさんが寝っ転がって僕の膝に頭を乗せる。
「…それで?どうしたんですか急に。」
ぼんさんの頭を軽く撫でながら尋ねる。
「…だから、なんでもないってば。」
サングラス越しに見える紫の目が逸らされる。
「….まあ、言いたくないならいいですよ。」
「…別に、そんなに深刻な理由じゃないんだけどさ。」
「…?」
「こ、この前も、ドズさん膝枕…してくれたじゃんか。」
「…ああ、そうでしたね。あの時ちょっと酔ってたんでしたっけ」
「うん…いや、そのとき…なんか、すごいよく寝れたから…」
「ふーん?」
「…なによぉ」
「いえ別に?…ぼんさん僕の膝枕で安心してくれたんですかぁーへぇー。」
「もー…だから、言いたくなかった…のに」
喋りながらも、うとうとし始めてだんだん口数が減っていく。
「…いつでもしてあげますから、ゆっくり寝ていいですよ。」
「…ん…おやすみぃ….」
そしてゆっくりと目を閉じた。
サングラスをそっとはずす。
少し長い前髪を掻き分けてみるとぎゅっと閉じられた目がみえる。
「…おやすみなさい、いい夢を。」
コメント
4件
師匠!!可愛すぎです。お墓の準備を…
とうとi(チーン 死亡 原因尊死
尊い()